男「だって普通逆じゃない?主人が前でメイドとか使用人は後ろにいるもんだろ」
メイド「それ、いつの時代の常識ですか?」
男「いや、最近だけど」
メイド「ご主人様、もう使用人が後ろで控えているという時代は終わったのです」
男「どんな時代だよ」
327: 1:2012/3/20(火) 17:06:29 ID:4LNUEkB3tw
〜〜〜屋敷〜〜〜
父「男く〜ん!!」
男「父さん…ただい」
父「心配したんだよ〜!!」
男「ちょ!?こっちくんなー!!」
メイド長「・・・元気ですね」
メイド「特に異常が無いようで安心しています」
父「あ、メイド長さんにメイドさんは少し残ってくれない?」
メイド長「かしこまりました」
メイド「かしこまりました」
男「え、メイドもか?」
父「何々〜?やきも…」
男「うるさい」
328: 1:2012/3/20(火) 17:08:46 ID:4LNUEkB3tw
メイド「ご主人様にあまりお耳に入れたくない内容ですので…申し訳ありません」
男「なんか納得いかないけど…まあ、お前が言うんならいいよ」
メイド「はい…」
メイド長「男様、寝室に警備を何人か配置させましたので」
男「ありがとうございます」
男「じゃ、あとでなメイド」
メイド「はい」
329: 1:2012/3/20(火) 17:19:27 ID:4LNUEkB3tw
〜〜〜父の寝室〜〜〜
父「さて…今回の件をおさらいするけど」
メイド長「ええ」
父「まず、菅野君にはこちらから感謝をしておいたから大丈夫だよ、菅野君は好きでやったことだからって謙遜してたけど」
メイド「好きでやったこと…ですか」
父「まあ二人がどう捉えるかは分からないけど…僕は感謝してる、理由はどうあれ男君を助けてもらったからね」
メイド「私も感謝はしています…ご主人様を助けていただいて…でも、素直にそれを受け取れない」
父「わかるよ…理屈じゃないんだよね、わかる」
メイド長「とりあえず、不審な点をあげていきましょう」
330: 1:2012/3/20(火) 17:26:28 ID:ftTWldGmzM
メイド長「まず、情報公開が酷く大雑把な所」
メイド長「私達に教えられたのは、廃ビルの地下に男様が監禁され、見張りは二人という事だけしか教えられていません」
メイド長「後に男様に詳細を聞くのを見越してか、それともあえて伝えなかったのか…」
メイド長「次に、発見に要する時間が短すぎる」
メイド長「これはまるで予め知っていたかのような速さですから」
メイド「だとすると、情報規制は関係を見破られたくないから…」
メイド長「ええ、見張りの二人は恐らく菅野の関係者の可能性が高いですわね」
父「菅野君やり手だからね〜」
メイド長「問題はやはり男様ですわね」
メイド「はい、確かにご主人様を助けた状況を作り出せば、二人と菅野は無関係という証言ができますからね」
331: 1:2012/3/20(火) 17:34:20 ID:4LNUEkB3tw
父「菅野君はそれも計算したのかな?」
メイド長「わかりません、それにこちらは圧倒的に不利ですからね」
メイド「ええ」
父「こっちは疑うだけで何の証拠もないし、向こうは最悪見張りの二人を殺せば誰もわからなくなるし…」
メイド「・・・」
メイド長「警戒はしておいて損は無いと思います」
父「そうだね…メイドさん、男君の側にいってあげて」
メイド「かしこまりました」
バタン
父「・・・メイド長さん」
メイド長「なんでしょうか?」
父「菅野君は、やっぱり投資をさせたいのかな…」
メイド長「・・・恐らくは」
父「もう…あんなの経験するのはごめんだな…」
メイド長「旦那様…」
332: 1:2012/3/20(火) 19:11:44 ID:9sGKXaBDYg
父「本当はね、投資してもいいんだよ」
父「でも、一つの企業に肩入れをすると、他の企業からの妨害が酷いでしょ?だから中立を保ってたんだ」
父「もう…あの時のようなのは…嫌だよ」
メイド長「・・・」
父「ごめん、君にもつらい事を思い出してしまったね…」
メイド長「・・・いえ、お気になさらず」
父「とにかく…男君にこれ以上危ない目には会わせられない…」
父「次は…なんとしても…守る」
メイド長「・・・」
333: 1:2012/3/20(火) 19:25:12 ID:9sGKXaBDYg
メイド長「大丈夫ですわ…きっと」
メイド長「男様は旦那様が思ってるよりずっとお強い方です」
メイド長「旦那様もそれは分かっていらっしゃるでしょう」
父「・・・うん」
メイド長「大丈夫、旦那様のご子息ですから」
父「・・・うん」
メイド長「ボキャブラリーが少ないのも親子ですね」
父「・・・うん、いや違うよ!?」
334: 1:2012/3/20(火) 19:35:23 ID:AeHidzNwG.
〜〜〜男の寝室〜〜〜
ガチャ
メイド「失礼します」
男「お、来たか…まあ座れよ」
メイド「では、失礼して」
男「・・・おい」
メイド「?」
男「誰が地べたに座れって言ったよ、ほら隣に」
メイド「・・・正気ですか?」
男「え…嫌…か?」
メイド「そんな見捨てられそうな子犬のような目をこちらに向けないでいただけるとありがたいですね」
男「なんだよそれ」
メイド「改めまして、失礼します」
335: 1:2012/3/20(火) 19:48:20 ID:9sGKXaBDYg
男「・・・」
メイド「・・・」
男「あの…さ…」
メイド「なんでしょう?」
男「いや…なんの話してたのかな〜って」
メイド「残念ながらお答え出来ません」
男「どうしても?」
メイド「どうしてもですね」
男「そうか…」
メイド「・・・聞きたいですか?」
男「え?」
メイド「本当に、聞きたいですか?」
男「そりゃあ…まあ、気になるし」
メイド「後悔…なさいませんね?」
男「え…いや…」
メイド「後悔…なさらないんですね…では」
男「す、すすすストップ!!もういい!!もういいから!!」
336: 1:2012/3/20(火) 21:46:35 ID:AeHidzNwG.
メイド「そうですか」
男「お前の無表情はマジで怖いんだから…」
メイド「では、逆にお聞きしますが、ご主人様は私がコロコロと表情を変えるのを想像出来ますか?」
男「・・・出来ん」
メイド「その通り、ご主人様が思い浮かばないのであれば、私には不可能という事でございます」
男「うーん…可愛いとは思うんだがなぁ…」
メイド「・・・」
男「無理なら無理で強要はしないけど…微笑みくらいなら…」
メイド「・・・」
男「あ…」
337: 1:2012/3/20(火) 21:50:44 ID:AeHidzNwG.
メイド「どうしました?鳩が豆鉄砲をくらったみたいな顔をして」
男「いや…今の…」
メイド「ああ…あれですか」
男「なんか…良かった…うん、凄い」
メイド「多分二度と出来ませんけどね」
男「えー!!なんでだよ!!凄い良かったのに!!」
メイド「勘弁して下さい、かなり恥ずかしいんですからね」
男「それなら仕方な…え?恥ずかしい?」
メイド「そうですよ」
男「え…えと…なんで?」
メイド「私だって人間ですから恥ずかしがりもしますよ」
男「いや…なんか意外だったから…」
338: 1(投下終了):2012/3/20(火) 21:53:13 ID:AeHidzNwG.
メイド「ご主人様もその内お分かりになられると思いますよ」
男「なにがさ」
メイド「・・・好きな人の目の前で微笑む恥ずかしさが」
男「・・・え?」
メイド「用事を思い出しましたので、失礼します」
男「あ、ちょ、おい!!」
バタン
男「・・・」
男「・・・マジかよ」
339: 名無しさん@読者の声:2012/3/21(水) 06:36:08 ID:887g2uN7O6
このリア充がぁぁぁぁぁ!
朝からニヤニヤさせやがって!
っC
340: 1:2012/3/21(水) 06:44:25 ID:hyPhTtuU9M
>>339
男「支援ありがとー、後リア充じゃな〜い」
メイド「ご主人様にとっつリア充とは、一体どのような人を言うのですか?」
男「え〜と、リアルが充実してる人だから…青春してますっ!!みたいな人?」
メイド「では、ご主人様はリア充でございますね」
男「なんでさ!?」
メイド「青春…なさってますよ(学生という意味で)」
男「ナ、ナンダッテー!!」
341: 1:2012/3/21(水) 06:48:48 ID:Js7tHZlr.c
〜〜〜翌日〜〜〜
男「・・・結局寝れなかった」
男「メ、メイドが変なことを言うからだよな!!うん!!」
男「もう、起こしにくる時間だよな…」
男「来ないな…やっぱり昨日のは本当なのかな…」
男「いやいやいや、メイドに限ってそんなことは…」
メイド長「失礼します」
男「のわあああああ!?」
342: 1:2012/3/21(水) 06:53:14 ID:Js7tHZlr.c
男「メ、メメメ、メイド長さん!?」
メイド長「朝のお目覚めの時間ですので起こしに参りましたが…大丈夫ですね」
男「・・・いつからそこに?」
メイド長「詳しくは話せませんが…男様が『結局寝れなかった』と、呟かれる前から」
男「それってつまり最初からって事じゃん!!」
メイド長「何が最初からなのかはあえてお聞きになりませんが、朝食でございます」
男「・・・はい」
343: 1:2012/3/21(水) 16:29:48 ID:tMc2zNw67k
男「メイドは?」
メイド長「用事があると言って、今日は休暇を取りました」
男「そっか…」
メイド長「残念ですか?」ニヤニヤ
男「べ、別に!!」
メイド長「つまり…ドキドキしなくて済むと」
男「なん!?・・・あ」
メイド長「ふふ」ニヤニヤ
男「っ〜〜〜!!」
男「朝食、出来てるんですよね?」
メイド長「ええ」
男「はぁ…食べますよ」
344: 1:2012/3/21(水) 16:36:49 ID:tMc2zNw67k
〜〜〜食堂〜〜〜
父「おはよ〜」
男「おう…」
父「何々〜?メイドさんいなくて寂しいの〜?」
男「なんで皆、俺とメイドをセットにしたがるんだ?」
父「だって男君のメイドさんだし」
メイド長「雇い主は旦那様ですが、契約名義には男様のお名前がございますので、メイドは男様の所持物となります」
男「メイドは物じゃない」
メイド長「失礼、そうでしたわね」
父「男君、今日は学校は?」
男「いくよ、皆の顔みたいし、先生を安心させたいし」
父「そっか、いってらっしゃい」
男「いってきます」
345: 1:2012/3/21(水) 16:53:40 ID:t3/Jq2u1wc
〜〜〜学校〜〜〜
男「久しぶりの学校だな…といっても1日しか経ってないけど」
男「お、あれは友だな…おーい、友ー」
友「男!?お前生きてたのか!?」
男「勝手に殺すな!!」
友「早く職員室にいって先生に顔を見せてこい!!」
男「わ、わかったよ」
346: 1:2012/3/21(水) 16:57:53 ID:t3/Jq2u1wc
〜〜〜職員室〜〜〜
男「失礼しまーす」
先生「は〜い♪」
先生「・・・男君!?」
男「ど、ども…」
先生「男君〜!!」
ぎゅーー!!
男「うわっ!?先生!?」
先生「よがったー、よがっだよーうわーん!!」
男「ちょ!?泣かないで下さいぃ!!」
ザワザワ…ザワザワ…
男「は、話は後でちゃんとしますから!!」
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