男「だって普通逆じゃない?主人が前でメイドとか使用人は後ろにいるもんだろ」
メイド「それ、いつの時代の常識ですか?」
男「いや、最近だけど」
メイド「ご主人様、もう使用人が後ろで控えているという時代は終わったのです」
男「どんな時代だよ」
297: 1:2012/3/18(日) 17:49:19 ID:s34UTNp0wM
男「メイド、いるか?」
メイド「ここに」
男「友と先生が帰るから玄関まで送って(ドアから見てただろ)」
メイド「かしこまりました(バレてましたか)」
男「(もろばれなんだよ)」
メイド長「(なんで心の中で会話してるんですか)」
男「(聞かれたくないからですよ)」
メイド「お二方、こちらへ」
298: 1:2012/3/18(日) 17:57:30 ID:bfKAa5dNW6
友「じゃあな、男」
先生「また明日、学校で」
男「ああ」
バタン
男「・・・」
メイド長「よろしかったのですか?」
男「ああ…」
メイド長「いいご友人と先生をお持ちで」
男「うん…」
メイド長「お疲れになられたでしょうから、お部屋でゆっくりとおやすみ下さい」
男「そうさせてもらいます」
299: 1:2012/3/18(日) 19:06:39 ID:Gfz0L5n6MQ
メイド「戻りました」
メイド長「お疲れ様」
メイド「ご主人様は?」
メイド長「自室にておやすみになられてます」
メイド「・・・わかりました」
メイド長「珍しいですね、いつもなら真っ先に向かうのに」
メイド「流石に今日ばかりはゆっくりしたいでしょうし」
メイド長「そうですね」
メイド長「・・・メイド、貴女に話しておきたい事が」
メイド「なんでしょうか?」
メイド長「それは…」
300: 1:2012/3/18(日) 19:21:26 ID:8A07q3W3go
〜〜〜男の寝室〜〜〜
男「・・・どうすっかな」
男「なんだかんだで友と先生を巻き込む形になっちまったし…」
男「今更だけど、とんでもない決断しちゃったかな…」
男「でも…突き放せないし、甘いよなぁ…」
男「でも…この家に産まれたからには…しょうがない事なんだよな」
男「しかし、暇だな・・・ん?」
男「なんだあいつ?屋敷の警備さんじゃないみたいだけど…」
男「まさか…泥棒!?」
男「・・・追いかけてみるか」
301: 1:2012/3/18(日) 19:25:41 ID:8A07q3W3go
〜〜メイド控え室〜〜
メイド「・・・」
メイド長「・・・」
メイド「本当…なんですか?」
メイド長「貴女に隠し事は出来ませんからね」
メイド「・・・嘘みたいです、でも嘘じゃない」
メイド長「ええ、嘘じゃありません」
メイド「ご主人様には?」
メイド長「言えるわけがないでしょう」
メイド「…ですよね」
コンコン
メイド「どうぞ?」
302: 1:2012/3/18(日) 20:15:06 ID:7Eqi6lmTD6
警備「失礼します」
メイド長「どうしました?」
警備「いえ、カメラに妙な影が映りまして、ご報告に」
メイド長「影…ですか」
警備「はい、侵入者の可能性を考えて警備を強化しましたが」
メイド長「男様を狙いに来たかもしれません…最大限の警備を」
警備「わかりました」
バタン
メイド「心配ですね」
メイド長「しかし…一体何の目的で…」
ダダダダダダ!!バン!!
警備「大変です!!男様が自室におりません!!」
メイド長「!?」
メイド「ご主人様!!」ダッ
303: 1:2012/3/18(日) 20:18:56 ID:S00oMycDV2
男「・・・確か、この辺りに」
男「いた…」
「・・・」キョロキョロ
男「あの人は…SPの鬼瓦さん?」
鬼瓦「・・・」キョロキョロ
男「しきりに周りを気にしてるな…着信音?」
鬼瓦「はい…鬼瓦です」
男「誰かと会話してる?」
男「くそっ、ここからじゃよく聞き取れないな…もう少し寄るか」
304: 1:2012/3/18(日) 20:27:26 ID:S00oMycDV2
鬼瓦「はい、大丈夫です。周りには誰も」
鬼瓦「例の計画も無事に進行しつつあります、ええ、手筈通りに」
鬼瓦「誰にも勘づかれてはいません」
男「何を話してるのかわかんないな…もうちょい近くに…」
パキッ
鬼瓦「っ!!」ジャコ
男「しまった!!」
鬼瓦「男様…」
男「ど、ども…」
鬼瓦「・・・今の会話をお聞きになられましたか?」
男「な、なんの事かさっぱりですよ…とりあえず銃を降ろしてくれません?」
鬼瓦「・・・お断りします」
男「!!」
305: 1(投下終了):2012/3/18(日) 20:34:40 ID:7Eqi6lmTD6
男「断るって事はなんかやましい事があるんだ…」
鬼瓦「男様こそ、いい加減しらをきるのは止めた方がいいですぞ」
男「だって…なんも聞いてないですし…」
男「(とにかく、時間を稼いで…)」
鬼瓦「仕方ありません…聞かれたからには」
鬼瓦「口を塞がさせてもらいます」スッ
男「っ!?」
トンッ
男「う…ぐ…」ドサッ
鬼瓦「・・・」ヒョイ
男「(メイ…ド…)」
306: 1:2012/3/19(月) 07:02:21 ID:gn/SHE4gko
メイド「ご主人様!!ご主人様!!」
メイド長「メイド!!いましたか!?」
メイド「どこにも…いません」
メイド長「そうですか…引き続き捜索をしましょう」
メイド「・・・ご主人様」
メイド長「警備に全力でカメラ解析をさせていますから、それを待って…」
警備「報告します!!カメラの解析が終わりました!!」
メイド長「早速見ましょう」
307: 1:2012/3/19(月) 07:06:49 ID:gn/SHE4gko
メイド「・・・」
メイド長「これは…」
警備「今の映像が…カメラに納められています…」
メイド長「最後の砂嵐は?」
警備「恐らく、鬼瓦が破壊したものと」
メイド「鬼…瓦」
メイド長「メイド、気持ちはわかりますが、落ち着きなさい」
メイド「これが落ち着いていられますか!!」
メイド長「確定要素も無いのに動くのは愚の骨頂です、落ち着きなさい」
メイド「なんでメイド長はそんなに落ち着いてられるんですか!!貴女はご主人様の…!!」
メイド長「・・・」
メイド「っ!!…申し訳ありません…」
警備「?」
308: 1:2012/3/19(月) 07:13:04 ID:gn/SHE4gko
メイド長「この件に鬼瓦が一枚噛んでいるのは瞭然です、問題は何処と関係があるのか」
メイド「カメラを破壊したということは…戻ってくる気は無さそうですね」
メイド長「戻った所で口は割らないでしょうけどね…」
メイド「旦那様にはなんと報告を…」
メイド長「私からしておきます、というよりは私の役目ですから」
メイド長「貴女が羨ましいですね、私はこんな時何も出来ない非力な存在ですから…」
メイド「何を言ってるんですか、貴女は旦那様のお側にいるという役目が、いや貴女しか出来ない立派な役目があるじゃないですか」
メイド長「・・・そうですね」
309: 1:2012/3/19(月) 07:16:09 ID:gn/SHE4gko
メイド「寧ろ…非力なのは私の方です」
メイド「ご主人様から離れて、ご主人様の危機をお救い出来なかった…」
メイド長「メイド…」
メイド「こんな醜態でご主人様のメイドだなんて…言えません」
メイド長「反省会は後にしましょう、今は…」
メイド「わかってます、ご主人様は私が必ずお救いいたします」
メイド長「・・・ええ、頼みましたよ」
310: 1:2012/3/19(月) 21:17:47 ID:0mns1JLGBw
男「・・・う」
男「ここ…は?」
「あ、気がついた〜」
男「っ!?」ビクッ
「や〜ん♪怯えた顔可愛い〜♪」
「女、その辺にしておけ」
女「いいじゃない、これも何かの縁だし…君もそう思うよね〜?」
男「・・・」
女「んもう…つれないな…」
「もういい、僕が話す」
311: 1:2012/3/19(月) 21:48:25 ID:0rQfS4Ge.2
幹部「僕は幹部、何の企業かは言えないけどね」
男「幹部!?だってお前…」
幹部「お察しの通り君と同じ高校生だよ、ちなみに彼女も高校生だ」
女「はーい♪」
男「何が目的だ、俺をどうする気だ、鬼瓦はどうした」
幹部「質問には答えるよ」
幹部「まず目的だけど、僕達は何も教えられていない、強いて言うなら君の監視かな」
幹部「ゴツい大人に囲まれるよりか、僕達みたいな同年代に囲まれた方が気持ち的には楽かな…という配慮だよ」
女「私は良かったかな〜、男君可愛いし…」
男「・・・」
女「そんな睨まないでよ〜」
312: 1:2012/3/19(月) 22:15:34 ID:0rQfS4Ge.2
幹部「女、ややこしくなるからもうしゃべらないで」
女「ぶー」
幹部「だから二つ目も同じ解答、君の監視かな」
男「鬼瓦は、まだ質問に答えてないぞ」
女「鬼瓦?ああ、あのしたっぱ?」
男「したっぱ?」
女「そ、あいつが勝手な行動したせいで私達は君の監視って訳」
幹部「鬼瓦は今は謹慎処分、暴走行為の代償ってとこかな」
男「暴走…行為?」
女「そ、機密会話を聞かれて君を拉致」
313: 1:2012/3/19(月) 22:21:14 ID:0rQfS4Ge.2
男「機密会話!?」
幹部「そうだけど?」
男「てっきり…仕事関係の話かと…」
女「え」
幹部「え」
男「え?」
幹部「・・・これは、話の食い違いが出たようだね」
女「あの筋肉ダルマ!!」
幹部「だとしても尚更君を無事に帰すわけにはいかないね…」
幹部「どうするかな…」
女「あーあ、結局私達は馬鹿に付き合わされただけってこと?」
幹部「・・・ふむ、向こうも必死に探してるし」
男「・・・お前らと鬼瓦はどういう関係なんだ?」
幹部「上司と部下って所かな」
314: 1:2012/3/19(月) 22:26:48 ID:0rQfS4Ge.2
男「お前らを俺の知り合いって事にして監禁されてた俺を助けた事にしたらどうだ?」
女「どういう事?」
男「鬼瓦の上司なら、鬼瓦の発言なんていくらでも揉み消せるだろ、それにこの方法ならお前らも怪しまれないし」
幹部「中々の良策だね、でも残念ながら乗れないな」
男「なんでだ?」
幹部「君がここで見聞きした事を話さないとは限らないからさ」
男「は、話さねーよ!!」
幹部「残念だけど、君はこのまま監禁され続けるか、それとも…」
幹部「死体になるか、それしか道は残されてないよ」
女「ちょっと!?約束が違うわよ!?」
幹部「でも、確実だよ?」
女「それは…そうだけど」
315: 1:2012/3/19(月) 22:32:16 ID:LVeQmVhx2k
男「ていうか、俺はお前の役職を聞いたけど、肝心の企業を聞いてないだろ?だったらわかんないんじゃないか?」
幹部「わかってしまうものなんだよ、高校生が幹部の企業なんて、探そうと思えばいくらでもあるからね、裏を返せば探そうとしないと見つからないくらい秘密主義者の企業か、単に数が少ないだけか…」
男「・・・」
幹部「ちなみに君はなんの企業だと推測してる?」
男「なんとなく…川越かな…」
幹部「・・・そう」
女「どしたの?考え込んで」
幹部「どうやったら無事に男君を返し、かつ僕達があまり被害を受けないかを考えてる」
316: 1:2012/3/19(月) 23:07:01 ID:0rQfS4Ge.2
幹部「・・・ふぅ、現状維持が得策かな…」
女「私達もこのままって事!?」
幹部「他に方法が…」
ガシャーン!!
幹部「っ!!」
女「何!?」
「なるほどね…廃ビルの地下とは、捜索が難航するわけだ」
男「貴方は…菅野さん!!」
菅野「助けに来たよ、男君」
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