男「だって普通逆じゃない?主人が前でメイドとか使用人は後ろにいるもんだろ」
メイド「それ、いつの時代の常識ですか?」
男「いや、最近だけど」
メイド「ご主人様、もう使用人が後ろで控えているという時代は終わったのです」
男「どんな時代だよ」
273: 1(投下遅れてすみません):2012/3/17(土) 00:12:27 ID:TtYSPXoATE
〜〜〜翌日〜〜〜
男「おはよ…」
父「おはよう、眠そうだね?」
男「ん、まあな…」
父「は!?まさか!?」
男「なんだよ…」
父「メイドさんと朝まで…」
男「・・・」
父「まさかの今夜は寝かさない編!?」
男「メイド長さん、コーヒーいれてくれませんか?」
メイド長「かしこまりました」
男「メイド、パン焼いてくれる?」
メイド「かしこまりました」
父「わーお、まさかの全スルー」
274: 1:2012/3/17(土) 00:17:12 ID:LyZuHi1WD6
男「う〜…学校行きたくねぇ…」
父「!!」
メイド「!!」
メイド長「!!」
父「メイド長さん!!」
メイド長「承知しております!!」
メイド長「ありとあらゆる手段を使って男様の交友関係を調べなさい!!また、そのなかで精神的嫌がらせを行いそうな人物のリストを出しなさい!!」
メイドA「はい!!」
メイド長「メイドは男様の精神ケアを!!」
メイド「かしこまりました!!」
父「男君!!大丈夫だからね!!皆がついてるよ!!」
男「・・・なんか、盛大な勘違いしてねぇ?」
275: 1:2012/3/17(土) 00:23:02 ID:LyZuHi1WD6
男「落ち着いてくれ、俺がいじめられるわけないだろ」
父「でも…男君が登校拒否だなんて…」
メイド長「何かあったとしか思えませんわね…」
メイド「いつもなら嬉々としてご登校なされるのに…」
男「昨日、何があった?」
父「・・・あ」
男「恥ずかしいんだよ…」
メイド長「それは確かに恥ずかしいですね」
男「だろ?その上絶対に早退理由を聞かれるぜ?」
父「あー、それは…」
メイド「非常に返答に困りますね」
276: 1:2012/3/17(土) 00:28:20 ID:LyZuHi1WD6
男「行くしかないのは…わかってんだけどな…」
父「いくのかい?」
男「ああ」ガタッ
男「行ってくる」
バタン
メイド「・・・」
父「・・・」
メイド長「男様は口では反抗しながらも体は従順に反応してしまう非常に調きょ…教育しやすい方でございますね」
父「それは思っても言っちゃいけないんじゃないかな?」
メイド長「その時の教育係は、メイドに任せましたよ」
父「任せちゃ駄目でしょ!?」
メイド「かしこまりました」
父「返事しちゃ駄目でしょ!?」
277: 1:2012/3/17(土) 00:33:36 ID:LyZuHi1WD6
〜〜〜学校〜〜〜
男「・・・」カサカサ
男「・・・」カサカサ
男「・・・」カサカサ
友「・・・Gか?お前」
男「うわあああ!?」
友「ぬわああ!?」
男「お、おおおお前か!?」
友「なんか、このやり取り、前にもしなかったか?」
278: 1:2012/3/17(土) 00:36:04 ID:LyZuHi1WD6
友「どうしたんだよ、そんなカサカサして」
男「いや…早退の理由がね?」
友「ああ、それなら任せとけ」
男「なんかあるのか!?」
友「ふ、この平成の孔明と呼ばれた俺に隙は無かった…」
男「頼りにしてるぜ」
友「任せろ」
279: 1:2012/3/17(土) 00:42:24 ID:LyZuHi1WD6
〜〜〜教室〜〜〜
先生「男君、昨日の早退の理由を教えてもらえるかな?友君も、昨日の欠席の理由を聞いてないなぁ…」
男「(やべー、あの温厚な先生がぶち切れてる…)」
男「(だが!!こっちには平成の孔明と呼ばれた友がいる!!)」
男「(さあ友、これをどう切り抜ける?)」
友「・・・」
男「(友…?)」
友「\(^o^)/」
男「今DEATHー!?」
先生「二人共放課後職員室に来なさい」
280: 1(投下終了):2012/3/17(土) 00:46:06 ID:TtYSPXoATE
〜〜〜昼休み〜〜〜
男「おいこら友てめえこの野郎!!」
友「すまん…あの笑顔なのに額に怒りマークが浮き出てる先生みたら…俺の策なんて無に等しかったんだ…」
男「だからって\(^o^)/はないだろ!?」
友「/(^o^)\よりはマシだと思ったんだが…」
男「どうでもいいわ!!」
281: 1:2012/3/17(土) 14:17:30 ID:Opd5Ib3YrA
男「どうすんだよ…絶対に聞かれるぜ…」
友「うーん、言うわけにはいかねーしな」
男「事情を知る人は少ない人がいいし、危険に晒せないし」
友「先生を巻き込むのは勘弁だしな」
男「本当はお前も巻き込みたくなかったけどな」
友「んなこと言うなよ、水臭いな」
男「・・・なんとかでっち上げるか」
282: 1:2012/3/17(土) 14:21:13 ID:Opd5Ib3YrA
〜〜〜職員室〜〜〜
先生「で?説明してもらうからね」
先生「まず、友君から」
友「あ〜、風邪です」
先生「なるほど、風邪ね…」
先生「じゃあなんでお家に電話したのに出てくれなかったのかな?」
友「えっと…」
先生「友君、誤魔化しは駄目だよ」
男「先生、友が休んだのは俺のせいなんです」
先生「男君?」
友「男!!お前…」
283: 1:2012/3/17(土) 14:25:46 ID:Opd5Ib3YrA
男「詳しくは家庭の事情で話せませんが、友に迷惑がかかってしまったので尻拭いに」
先生「男君のお家?そういえば一度も家庭訪問に行ってないけど」
友「(そりゃ、無理な話だな)」
男「とにかく、友が休んだのは俺のせいですから、友をそれ以上責めないで下さい」
先生「なんだか納得がいかないな…家庭の事情って具体的に何?」
男「言えません」
先生「家庭訪問させてくれないのは関係ある?」
男「はい」
284: 1:2012/3/17(土) 14:29:04 ID:8m3SaG5X5s
先生「そっか…わかった」
男「先生…」
先生「じゃあ男君の家庭訪問にいきましょう」
男「!?」
先生「駄目だって言っても行きますからね」
男「駄目ですよ!!」
先生「先生はね、生徒の情報を持ってるから住所なんて分かるんだよ?」
男「(まずい!!住所はでたらめを書いてるから存在するわけがない!!)」
先生「さあ、案内してくれる?」
男「へ?」
285: 1:2012/3/17(土) 14:33:41 ID:Opd5Ib3YrA
先生「実は前に生徒一人一人の住所を回った事があるの」
男「!!」
先生「そしたらね、男君の住所だけ違ったの、書いてある場所にお家が無いの」
先生「でも、男君が複雑な家庭環境だって事は知ってるから無理に聞けなかったけど…もう駄目だよ」
先生「本当の事を言うか、家庭訪問するか、選んで」
男「・・・わかりました、家で全部話します」
友「お、おい…」
男「いいんだ、これでいい…」
286: 1:2012/3/17(土) 14:39:44 ID:Opd5Ib3YrA
〜〜〜屋敷正門〜〜〜
先生「・・・」
友「見事な絶句」
先生「え…、これ、お屋敷…え?」
先生「えーーーーー!?」
男「先生、近所迷惑ですよ」
男「ただいま〜」
警備「お帰りなさいませ、友様も、ようこそいらっしゃいました」
友「ど、ども…」
警備「男様がご帰宅なさいました、お客人が二名いますので、もてなしの用意を」
287: 1:2012/3/17(土) 14:42:36 ID:8m3SaG5X5s
〜〜〜屋敷〜〜〜
メイド「お帰りなさいませ、ご主人様」
男「ただいま」
先生「ご主人様!?」
メイド「ご学友の方ですか?」
先生「教師です!!」
メイド「それは失礼しました」
友「あれ、わざとじゃないか?」ヒソヒソ
男「さあ?」
先生「男君!!これはなんなんですか!?」
男「落ち着いてください、全部話しますから」
288: 1:2012/3/17(土) 14:52:00 ID:Opd5Ib3YrA
〜〜〜男の寝室〜〜〜
男「というわけです」
先生「・・・」
男「先生?」
先生「今のが…家庭訪問させない理由?」
男「まあ、そうなりますね」
先生「ずっと…黙ってたの?」
男「言ったら言ったでめんどくさくなりそうだったんで…」
パン!!
友「!!」
男「っ!!」
289: 1:2012/3/17(土) 14:55:56 ID:8m3SaG5X5s
先生「なんでもっと早く言ってくれなかったんですか!?」
男「・・・」
先生「確かに私は一年の新米でドジでトロ臭くて、生徒に馬鹿にされたりもするけど、頼りないけど!!」
先生「先生は男君の先生なの!!皆の先生なの!!」
男「・・・」
先生「一人で悩まないで!!先生や友達がいるんだから!!」
男「・・・かよ」
先生「?」
男「じゃあ言ったらなんかしてくれんのかよ?」
290: 1:2012/3/17(土) 15:02:35 ID:8m3SaG5X5s
男「そういう同情はもうたくさんだ」
男「なんもできやしないんだよ!!友も!!先生も!!生徒も!!」
友「・・・」
男「話を聞いて、ただ頑張れって言うしか出来ないじゃないか…そんな応援、もう飽き飽きだ…」
先生「・・・ます」
男「?」
先生「先生は…男君の為なら命をかけます」
男「・・・別に強がらなくていいですよ先生」
先生「強がりじゃ…ありません」
男「震えてるじゃないですか…」
先生「・・・」
291: 1:2012/3/17(土) 15:12:30 ID:8m3SaG5X5s
先生「大学出て…教師を目指して、先生になって生徒の皆に慕われるのが夢だった…」
先生「でも、自分でもわかるくらいに鈍臭くて、駄目だったから…半分諦めてた」
先生「教員試験に合格したときは、念願の夢が叶ったって、凄い喜んだ」
先生「今いる高校の皆はとってもいい子達で…引っ張るつもりがいつの間にか引っ張られてたり…」
先生「それでも、この学校にこれて良かったって、そう思った」
先生「だから…私は恩返しがしたい」
先生「この学校に来て、みんなと一緒にいれて楽しい思い出を作れて…たった一年だけど、それでも皆は私を慕ってくれて」
先生「皆の事をもっとよく知りたい、助けてあげたい」
先生「男君も…私の大事な生徒なんだから…」
292: 1(投下終了):2012/3/18(日) 01:11:23 ID:LTl6i/EaNA
男「・・・個人が出来る事なんてたかがしれてますけどね」
友「男!!お前なぁ!!」
男「でも…頑張れる気がする…」
先生「男君…」
友「男…」
友「素直じゃねーな」
男「うるせえ」
メイド長「今日もツンデレ絶好調ですね…」
メイド「メイド長、盗み聞きはよくありませんよ」
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