男「だって普通逆じゃない?主人が前でメイドとか使用人は後ろにいるもんだろ」
メイド「それ、いつの時代の常識ですか?」
男「いや、最近だけど」
メイド「ご主人様、もう使用人が後ろで控えているという時代は終わったのです」
男「どんな時代だよ」
215: 1:2012/3/11(日) 17:48:24 ID:S.XCOKqifY
メイド「・・・」
男「んな怖い顔をすんなよ…」
メイド「いいえ、ご主人様が考えを改めになるまでし続けます」
男「だから、止めろって…」
メイド「止めません」
男「ぐぬぬ…」
男「わかった…わかったよ」
男「今度から気を付ける、これでいいだろ?」
メイド「まあ…いいです」
男「でも、お前も蔑ろにはしないからな」
メイド「・・・」
男「その顔止めぃ!!」
216: 1:2012/3/11(日) 17:51:18 ID:S.XCOKqifY
男「着いたみたいだな」
メイド「ええ」
男「降りるか、っと」
係員「ご無事ですか?お怪我はありませんか?」
男「あ、はい大丈夫です」
係員「今回は私共の注意不足でご迷惑をお掛けしてしまい本当に申し訳ありませんでした」
男「いや…そんな」
父「男君!!」
男「父さん」
217: 1:2012/3/11(日) 18:17:26 ID:S.XCOKqifY
父「心配したんだよ!!観覧車が止まったって聞いて」
男「悪い、心配かけたな…って」
男「なんで俺達が観覧車に乗ってるって知ってるんだ?」
父「え!?あ!!いや!!とにかく!!無事でよかったよ!!」
男「なんか露骨に怪しいな…」
メイド長「男様、ご無事でいらっしゃいましたか」
男「メイド長さん」
メイド長「男様達が観覧車の方へ歩いていかれるのを見たものですから」
父「そ、そう!!それなんだ!!」
男「なんか信じられないな…」
218: 1:2012/3/11(日) 19:36:13 ID:16KxvmO2Jc
メイド「男さ…ご主人様」
男「メイド、どこに行ってたんだ?」
メイド「申し訳ありません、先程落とし…墜落した男が気になりまして」
男「ああ、大丈夫だったか?」
メイド「ええ、それなんですが…」
菅野「その男なら現在事情聴取中だよ、男君」
男「菅野さん!!」
219: 1:2012/3/11(日) 19:45:12 ID:16KxvmO2Jc
男「なんでここに?」
菅野「ここは私が経営している遊園地だからね…」
菅野「それより…すまなかった、侵入者を許して君に危険な目に会わせてしまったね」
男「いや…大丈夫ですよ」
菅野「あの男は恐らく私と敵対している川越グループの差し金だろう」
男「なんで…川越グループが俺を?」
菅野「恐らく…私と父さんの関係を危険視したんだろう」
220: 1:2012/3/11(日) 20:26:48 ID:i9.wsGCu4M
父「菅野君」
菅野「父さん、お久しぶりです」
父「経営は順調みたいだね」
菅野「これも全部父さんのご投資のおかげですよ」
父「僕は大したことはしてないよ」
菅野「またまた、ご謙遜を」
男「あの…関係って?」
菅野「すまない、簡単に言うと父さんはどこの企業にも投資をしている、いわばフリーの投資家なんだよ」
菅野「でも、皆知ってる通り父さんは莫大な資金を持っている」
菅野「そんな人が一つの企業に優先的に投資をしたらどうなると思う?」
男「その企業は…成長する」
221: 1:2012/3/11(日) 20:39:32 ID:i9.wsGCu4M
菅野「そう、でも単なる中小企業じゃ金をドブに捨てるようなもの」
菅野「自分で言うのもあれだけど、私の会社みたいな大企業にこそ、投資の真の価値が出てくる」
菅野「光栄にも、我が菅野グループは父さんが投資を優先するであろうリストに入っているわけだ」
菅野「だが、やはり敵対企業は面白くないからね…あの手この手で投資を止めさせようとするだろうね」
菅野「今回の一件も、男君を誘拐して脅迫し、私の企業に投資をするなという血判状と自分の企業に投資しろという約束を無理矢理させるつもりだったんだろうね」
菅野「まあ、優秀なメイドさんがいるから男君は大丈夫そうだけどね」
メイド「・・・」
222: 1:2012/3/11(日) 20:41:52 ID:i9.wsGCu4M
菅野「とにかく、今後いつ男君が狙われるかわかりません。微力ながら私達も男君の護衛に回らせていただきます」
父「菅野君にまもってもらえるなら、心強いよ」
菅野「恐れいります。お屋敷までは?」
父「あ、車を待たせてるから大丈夫だよ」
菅野「わかりました」
菅野「じゃあね、男君」
男「あ、はい…」
223: 1:2012/3/12(月) 00:28:33 ID:Bfj0tx5aEw
父「いや〜今日は色々あったね〜」
メイド長「旦那様、お車の方に」
父「あ、それなんだけどさ…まだお土産屋さんに行ってないじゃない?今から行こうよ」
メイド「かしこまりました」
男「そうだな…行った記念とか欲しいし」
父「決定じゃ、ついてきて!!」
メイド長「目の前にありますけどね」
父「メイド長さん…それは言わないで…」
224: 1:2012/3/12(月) 00:34:54 ID:Bfj0tx5aEw
男「・・・」
メイド「男さん、いかがなさいましたか?」
男「いや…部屋に飾る人形を選んでるんだけど…」
メイド「(この人は相変わらず乙女思考だな…)」
男「これさ、どうやら対になってるみたいなんだよね」
メイド「そうみたいですわね…2つとも買えばよろしいのでは?」
男「部屋に飾るのは一つで十分なんだよ…でも出来ればこの二人を二人っきりにさせたいっていうか…」
メイド「(ここまで感情移入する人も凄いな)」
男「どうっすかな〜」
メイド「・・・」
225: 1:2012/3/12(月) 00:39:01 ID:qnnn8qAUyY
メイド「わかりました、ではこうしましょう」
メイド「こちらは男さんがお買い上げになられて下さい、私はこっちを購入いたします」
メイド「そちらを男さんのお部屋に飾り、こっちを私の部屋に飾る」
メイド「部屋自体の距離は近いので問題ないと思われます」
男「そういう問題か…でも、そうだな」
男「じゃあ、そうするか」
メイド「かしこまりました」
父「お〜い、そろそろ会計済ませるよ〜」
男「わかってるよ!!ていうか、どんだけ買ってんだよ!?」
父「いや〜、つい」
男「ついで買い占めるなよ!!」
226: 1(投下終了):2012/3/12(月) 00:44:56 ID:Bfj0tx5aEw
男「メイド、これ」
メイド「?」
男「さっき見つけた、お前に似合いそうだなって」
メイド「ブローチですか?」
男「うん」
メイド「これは男さんからの贈り物と受け取っていいんでしょうか?」
男「そう思ってくれるなら嬉しい」
メイド「・・・」
メイド「ありがとうございます」ニコ
男「お、おお…」
男「い、行こうぜ」
メイド「はい…あ」
男「どうした?」
メイド「園を出るまで…手を繋いでもいいですか?」
男「え?」
男「まあ…父さん達にばれない程度なら、いいぜ」
メイド「はい」
227: 1:2012/3/12(月) 18:33:48 ID:0mns1JLGBw
〜〜〜翌日〜〜〜
男「zzz」
メイド「・・・」
男「zzz」
メイド「ご主人様、朝でございます」
男「あと…30分」
メイド「あと30分お眠りになってしまわれると約12分の遅刻となってしまいますが、よろしいでしょうか?」
男「・・・起きる」
メイド「賢明な判断ありがとうございます」
男「・・・うん」
メイド「ご主人様?」
男「・・・起きる」
メイド「まだお眠りになられていますか?」
男「起きてる…うん、起きてる」
メイド「(完璧に寝ておられますね…)」
228: 1:2012/3/12(月) 18:38:18 ID:NYeD4TnPcM
メイド「ご主人様、起きて下さい」
男「起きてる…うん、起きてる」
メイド「ご主人様、困りますよ…」
男「・・・なんで?」
メイド「私…ご主人様に起きていただかないと…解雇されてしまいま…」
男「はい起きました」ガバッ
メイド「朝食の準備が出来ております、食堂へどうぞ」
男「おう」
229: 1:2012/3/12(月) 18:50:05 ID:8m3SaG5X5s
〜〜〜食堂〜〜〜
父「おはよう!!男君!!」
男「何がおはよう!!だ、勝手に人のメイド解雇しようとして」
父「何が?」
男「父さんが起こさないと解雇するって命令したんじゃないのか?」
父「しないよ!!家の優秀なメイドを解雇なんてするもんか!!」
男「じゃあ…誰が…」
男「メイド長さん?」
メイド長「私は記憶にございませんわね」
男「なん・・・だと?」
メイド「申し訳ありません」
男「メイド!?」
230: 1:2012/3/12(月) 18:54:39 ID:16KxvmO2Jc
メイド「私の独断でやりました」
男「え…じゃあ、解雇されるっていうのは…」
メイド「ご主人様を起こすための嘘でございますね」
男「・・・お前なぁ」
メイド「お仕置きでしたら甘んじてお受けいたします」
父「あらやだ、男君ったら朝から卑猥」
男「そういう考えをするあんたの方が卑猥だよ」
メイド長「まあ、メイドへのお仕置きという言葉からそう連想するもの難しくはないかと」
父「僕がメイド長さんをお仕置きしたいって言ったらどうする?」
メイド長「その時は旦那様をお仕置きして差し上げます」
父「え」
231: 1:2012/3/12(月) 20:41:32 ID:BkO8xBXprQ
男「朝からなんつー会話してんだあんたらは」
父「意義あり!!男君が原因だと思います!!」
男「やかましい」
メイド「ご主人様…そろそろ」
男「おう…そうだな」
男「じゃ、行ってきまーす」
メイド長「いってらっしゃいませ」
父「メイドさんへのお仕置きは帰ってからのお楽しry」
男「埋まれ、もしくは天に召されろ」
メイド「いってらっしゃいませ」
男「ん、行ってくる」
232: 1:2012/3/12(月) 20:48:46 ID:4WUFTAFDDQ
〜〜〜教室〜〜〜
男「今日は珍しく友に会わなかったな…ん?」カサッ
男「メモ?一体誰が…」
『お前の友を拐った、無事に返して欲しければ東工場跡地に来い』
男「まさかな…こんなベタな手口…」
男「手の込んだ悪戯だな、友の奴覚えて」
先生「あれ〜?友君まだ来てないの〜?」
男「!!」
先生「おっかしぃな〜、確かに朝は連絡くれたのに…」
男「・・・マジかよ」ガタッ
先生「男君?」
男「先生、早退します」
ガラガラ バタン
先生「はーい…え!?」
先生「ちょっと!!男君!?」
233: 1:2012/3/12(月) 23:24:23 ID:MWknQI/4i.
〜〜〜屋敷〜〜〜
メイド長「旦那様方がお出かけしているこの時間帯は一番忙しく一番暇な時間帯ですね」
メイド「・・・そうですね」
メイド長「貴方も男様をからかえなくて寂しいでしょう?」
メイド「それは…そうですね」
メイド長「あら、やけに素直ですね」
メイド「別に、ご主人様の前では意地を張っているだけです」
メイド長「その素直さが男様の前でも出るといいんですけどね…」
メイド「そんな事があった暁には、きっと大パニックですね」
メイド長「ふふ、違いありませんね」
234: 1(投下☆終了):2012/3/12(月) 23:32:08 ID:/aRvBdX2pI
警備「お話し中申し訳ありません」
メイド長「どうなされました?」
警備「それが…先程男様がご帰宅なさいまして…」
メイド「!!」
メイド長「何故?」
警備「理由まではわかりませんでしたが…険しい表情をなさってまして…」
メイド「ご主人様はどこに?」
警備「自室へ足早に向かわれました」
メイド「・・・」ダッ
メイド長「報告感謝します。配置に戻って下さい」
警備「了解しました」
メイド長「男様…」
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