男「だって普通逆じゃない?主人が前でメイドとか使用人は後ろにいるもんだろ」
メイド「それ、いつの時代の常識ですか?」
男「いや、最近だけど」
メイド「ご主人様、もう使用人が後ろで控えているという時代は終わったのです」
男「どんな時代だよ」
131: 1:2012/3/6(火) 14:54:12 ID:qfgXbiLCSo
父「いいよーだ、屋敷のメイドさん達全員引き連れていくもんね〜」
男「はいはい、いってら…え?」
男「いやいやいやいや!!その間どうするんだよ!?職務に勤しむ人もいるだろ!!」
父「あ…」
男「あんた馬鹿だろ、ていうかメイドもか?」
父「うん、メイドさんも連れてくよ」
男「え…」
父「何〜?ひょっとして焼きもち焼いてるの〜?」ニヤニヤ
男「ち、違っ!!」
132: 1:2012/3/6(火) 14:56:24 ID:1buzyVW/1k
男「そ、それに!俺が命令すれば…」
メイド「申し訳ありませんご主人様」
男「のわあ!!」
メイド「本日は旦那様とメイド長からのお二方から命令されてまして」
父「・・・」ニヤニヤ
男「くっ…わかったよ!!いくよ!!行けばいいんだろ!!」
父「さっすが、話が分かるぅ!!」
133: 1:2012/3/6(火) 21:02:54 ID:PtH21cG2bY
男「で、結局誰が行くんだよ」
父「僕と男君とメイド長さんとメイドさん」
男「ふーん…四人か…」
父「Wデートだね」ニヤニヤ
男「埋まれ」
男「大体、メイドとデートなんて…」
メイド「・・・」ジー
男「う…デ、デートなんて…」
男「い、いいんじゃねーの…」
メイド「ふふ」
メイド長「(完璧に天然ですわね)」
父「流石僕の息子、天然さは群を抜いているね」
134: 1:2012/3/6(火) 21:08:20 ID:ResPR8T8fs
〜〜〜遊園地入口〜〜〜
男「なあ、父さん」
父「何かな?」
男「2つばかし聞いていいか?」
父「いいよ〜」
男「なんでスーツなの?」
父「似合ってるだろ?」
男「普通遊園地にスーツで来る人はいねーよ」
男「二つ目、なんで自主集合なの?皆で車でくればよかったじゃん」
父「女の子がおめかしして来るのを待つのもオツなもんだよ」
男「爺くさ…」
「「お待たせしました」」
135: 1:2012/3/6(火) 21:11:15 ID:ResPR8T8fs
男「ああ…来た…」
メイド長「どうでしょうか?久しぶりに袖を通しましたので」
父「おお〜」
男「いや…だからなんでスーツ?」
メイド長「ペアルック、でございます」
男「あほかぁ!!んなペアルックどこにもないわ!!」
父「ほらほら、メイド長さんの感想よりメイドさんの感想を言ってあげたら〜?」
男「わ、わかってるよ!!」
136: 1:2012/3/6(火) 21:16:08 ID:ResPR8T8fs
メイド「・・・」
男「あ…えっと…」
メイド「おかしいですか?」
男「いや!!そうじゃなくて!!」
男「メイドはなんとなく緑が似合いそうだなーって思ってたから…ピンクも可愛いけど」
メイド「ありがとうございます」
男「・・・うん、似合ってる」
メイド「ご主人様さえよろしければ…」
メイド「機会があれば私の服を見繕っていただきたいです」
男「え!?俺センスないよ?」
メイド「大丈夫です」
メイド「ご主人様がお選びになられたものなら…なんでもいいです」ニコ
男「う、うん…」
父「(青春だねぇ…)」
メイド長「(惚気てますねぇ…)」
137: 1:2012/3/6(火) 21:19:55 ID:ResPR8T8fs
父「さて…どう回るかだけど…」
メイド長「・・・」コクン
父「あー、ちょうどよく四人だなー、ラッキーだなー」
男「なんで棒読み?」
父「やっぱりここは若者同士が組むのがベストだし、いいよねー」
メイド長「異論ありません」
男「いや…ちょ」
父「じゃ、僕はメイド長さんと回るから」
父「ごゆっくりぃ!!」
タタタタタタタ
男「・・・いっちまいやがった」
男「俺達もいくか?」
メイド「はい」
138: 1(投下終了):2012/3/6(火) 23:50:06 ID:yy8uT.WIIA
男「(さて…どうするかな…)」
男「(普段ならまずは…ベンチを探すか飲み物だけど)」
男「(今はメイドがいるし…っていうか…)」
男「これ…普通にデートじゃね?」
メイド「?」
男「(え!?てか、俺デートなんかしたことないしましてや女の子と二人で出掛けた事が無いしそもそもどういう風に回っていいのかすらわからん!!)」
男「どうしよう…」
メイド「・・・」
139: 1:2012/3/7(水) 14:19:49 ID:/Tggbgnx9Q
メイド「ご主人様」
男「はい!?」
メイド「ひょっとして…迷ってらっしゃるのですか?」
男「な、なななな何が!?」
メイド「私の事はお気になさらず、ご主人様の行きたい場所に…」
男「だ、大丈夫!!大丈夫!!行きたい所が多すぎるだけだから!!」
メイド「ご主人様…無理をなさらないでください」
男「べ、べべ別に無理なんかしてないし?」
メイド「ご主人様はごまかす時、必ず右手の中指が泳ぐんです」
男「マジで!?」
メイド「嘘です」
男「・・・」
140: 1:2012/3/7(水) 14:25:53 ID:0rQfS4Ge.2
メイド「本来なら…私はこんな場所にいる事は許されず、旦那様の計らいでご主人様と一緒にいられるのです…」
男「・・・」
メイド「私はご主人様の行きたい場所に行きたいです」
男「・・・無表情じゃなけりゃあな」
男「ま、そうだな…下手にかっこつけず俺らしくいきゃいいか」
男「言っとくが、期待するなよ?」
メイド「かしこまりました、ご主人様」
男「じゃ、いくか」
メイド「はい」
141: 1:2012/3/7(水) 19:37:43 ID:S00oMycDV2
男「ほら、メロンソーダでよかったか?」
メイド「お飲み物なら私が取りにいきましたのに…」
男「いいよ別に」
男「・・・」ゴクゴク
メイド「アトラクションに乗りに行かれないのですか?」
男「んー、俺はあんまし遊園地に来てアトラクションに率先して乗りにいくっていうタイプじゃないからな…」
メイド「そうでしたか」
男「退屈ならなんか乗りにいくか?」
メイド「ご心配なく、ご主人様と一緒ならどこにだって」
男「そうか…」
142: 1:2012/3/7(水) 20:01:18 ID:2SudqHvQ.s
メイド「・・・」
男「どうした?考え事か?」
メイド「この状況…周りから見れば所謂カップルに見られるんでしょうか…」
男「ああ…まあ、そうだな」
メイド「おかしく…ないでしょうか?」
男「全然、メイドみたいな美人と歩ける男は幸せだな」
メイド「ご主人様は…今幸せなんですか?」
男「俺?」
男「俺はいつもメイドといるしな…まあ、違う服装のメイドを見れて楽しい、かな」
メイド「・・・」
143: 1:2012/3/7(水) 20:10:31 ID:bNTsnZ0dPc
男「で、カップルどうのがなんだって?」
メイド「いえ…でしたらご主人様とお呼びするのは周りに違和感を与えるのではと思いまして」
男「まあ…確かにな」
男「下の名前で呼んでくれるのか?」
メイド「ご主人様さえよければ…」
男「いんじゃね?」
メイド「では…」
メイド「男…さん」
144: 1:2012/3/7(水) 20:18:27 ID:57iSvIh5/Y
男「・・・」
メイド「へ、変でしたか?」
男「いや、全然!」
男「なんかこう…新鮮だなぁ…って」
メイド「そう…ですか」
メイド「・・・」
メイド長「あの子…完璧に照れてますわね」コソコソ
父「若いっていいねぇ…」
145: 1:2012/3/7(水) 22:40:18 ID:vE6LRsgqDc
メイド「ご主じ…男さんはどのようなアトラクションが好きなんですか?」
男「んー、まあ酔わない奴かな」
男「だからメリーゴーランドとか観覧車とかゆっくりしたやつ、後は歩くやつとかだな」
メイド「そうですか…」
男「だから…見える範囲でいったら…」
男「お化け屋敷…か」
メイド「お化け屋敷…ですか」
146: 1:2012/3/7(水) 22:49:05 ID:vE6LRsgqDc
メイド長「あ」
父「どうしたの?」
メイド長「彼女、お化け屋敷とか、そういった類いが苦手なんですよ」
父「そりゃ意外」
メイド長「小さい頃は怖い話を聞くとよく布団にくるまってましたわ」
父「なにそれ可愛い」
メイド長「男様はエスコート出来ますかしら…」
父「男君なら大丈夫だよ!」
父「なんたってメイドさんのことをよくわかってるからね」
147: 1(投下終了):2012/3/7(水) 23:09:08 ID:X70BnWGue.
〜〜〜お化け屋敷〜〜〜
男「戦慄!!恐怖の四ッ谷怪談・・・だとさ」
メイド「・・・」
男「メイド?」
メイド「な、何か!?」
男「いや…顔色悪いぞ?」
メイド「そ、そんなことありませんよ!!」
男「やめとくか?」
メイド「いきます!!いきますよ!!」
男「?」
148: 1:2012/3/8(木) 17:25:29 ID:ox0A5DkmEo
「一枚…二枚…」
男「番町皿屋敷か…まあベタだな」
メイド「・・・」ビクビク
男「どーせ横からいきなりだろ」
「一枚足りない…それは」
ガラッ!!
「お前だぁぁぁ!!」
男「ほらな」
メイド「ひぃ!!」
男「しっかし…暗くてよく見えねーな…おいメイド、大丈夫か?」
メイド「だ、だ、大丈夫です」
男「ん?ひょっとして…怖いのか?」
メイド「!?」
149: 1:2012/3/8(木) 17:40:23 ID:z89kPeOG5.
メイド「そんなことありませんよ!!」
男「・・・」グイ
メイド「あ!ちょ…」
男「おもいっきり震えてんじゃねーか…」
メイド「っ!!」
男「ほら、手」
メイド「お、お気遣いなく!!」
男「年上とはいえ、女の子が怖がってるのに手を差しのべないのは男として失格だろ」
男「今は誰も見てないんだから」
メイド「命令…ですか?」
男「じゃあそれで」
メイド「かしこまりました」
150: 1:2012/3/8(木) 17:44:47 ID:9Wlxga5cBI
男「本当に年上なのかねぇ」
メイド「六歳は上です」
男「身長変わらない上に童顔だからな…」
メイド「くっ…」
男「・・・」
メイド「なんですか?いきなり押し黙って」
男「いや…」
男「(会話してる時は意識しなかったけど…手、柔らかいな…)」
男「(なんかこうしてるとマジでカップルなんだが…後はこいつが腕に引っ付くがくれば…流石にそれはないか…)」
ピシャーン!!
メイド「ひゃん!!」ヒシッ
男「マジかよ…」
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