男「だって普通逆じゃない?主人が前でメイドとか使用人は後ろにいるもんだろ」
メイド「それ、いつの時代の常識ですか?」
男「いや、最近だけど」
メイド「ご主人様、もう使用人が後ろで控えているという時代は終わったのです」
男「どんな時代だよ」
108: 1:2012/3/4(日) 20:19:42 ID:MWknQI/4i.
メイド「ご無事ですか!?ご主人様!!」
男「なんでお前ここに!?」
メイド「申し訳ありません…しかし、今はこの状況をどうにかするのが先決です」
男「・・・」
二人組A「動くな」カチャ
二人組B「少しでも動いたら…撃つわよ」
男「け、拳銃!!」
メイド「(ご主人様だけはなんとしてもお守りしなければ…)」
菅野「・・・」ツカツカ
男「菅野さん!?」
109: 1:2012/3/4(日) 21:37:57 ID:MWknQI/4i.
菅野「なるほど…これはまずいですね…と、言って欲しいですか?」
二人組A「何!?」
菅野「つまり…こういう事です」
パチン
ガタガタ、ガシャ、ジャコン!!
二人組「!?」
男「特殊工作員!?」
菅野「貴方達は既に袋の鼠というわけです…加えて」
警察官「警察だ!!銃を捨てろ!!」
男「警察!?なんで!?」
菅野「予め外の部下に手配させておきました…さあ、無駄な抵抗はやめて下さい」ニコ
110: 1:2012/3/4(日) 21:42:08 ID:MWknQI/4i.
菅野「因みにあの警察も私の部下です」ヒソヒソ
男「!?」
二人組A「くそ…」
二人組B「ここまでのようね…」
菅野「その二人を連れていって下さい」
警察官「はい」
菅野「なんとかやり過ごせましたね…お二人とも、屋敷までお送りいたします」
男「え!?いや…」
メイド「それではお願いします」
男「メイド!?」
菅野「かしこまりました、車へ」
111: 1(投下終了):2012/3/4(日) 21:48:00 ID:MWknQI/4i.
菅野「種明かしをすると、あのファミレスは私の寝かしていた店でね」
男「だからあんなに落ち着いてたんですか」
菅野「備えあれば憂いなしと言うし、部下を置いておいたからね」
菅野「とにかく、今回の一件もあります。私に出来る事ならなんでもお申し付け下さい」
菅野「必ず君を守ってみせる」
男「あ、ありがとうございます」
メイド「・・・」
112: 1:2012/3/5(月) 14:32:40 ID:R.vx/UJ16E
〜〜〜屋敷〜〜〜
メイド長「お帰りなさいませ」
男「ああ…ただいま」
メイド長「本日は少々遅くなりましたが、どうなさいました?」
男「・・・別に」
メイド長「そうですか」
男「メイド」
メイド「・・・はい」
男「後で、部屋に来い」
メイド「かしこまりました」
113: 1:2012/3/5(月) 14:38:28 ID:keeuXLFMzw
メイド「・・・」
メイド長「不安ですか?」
メイド「・・・ご主人様の部屋に行ってきます」
メイド長「行かせた方としてはかなり罪悪感ですね」
メイド長「男様のご決断を待ちますか…」
114: 1:2012/3/5(月) 18:47:07 ID:natgQ1jqzA
〜〜〜男の寝室〜〜〜
メイド「失礼します」
男「おう、入れ」
メイド「・・・」
男「とりあえず座ってくんない?」
メイド「それはできま…」
男「座れ、また命令違反するつもりか?」
メイド「・・・はい」
男「今日さ、俺は屋敷で待ってるようにって言ったよね?」
メイド「・・・」
男「助けてくれた事は凄く感謝してるけど…屋敷にいててくれよ」
メイド「申し訳…ありません」
115: 1:2012/3/5(月) 18:59:33 ID:EuhTDj6Ga6
男「お前には昨日色々世話になったし、あんなこともあったから心配するのはわかるけどさ…」
メイド「・・・私は、ご主人様のメイドです」
メイド「ご主人様の命令は絶対ですが…ご主人様の命をお守りするのも私の仕事です」
男「・・・」
メイド「ですから…いかなる罰でもお受けいたします…ですが、どうか解雇だけは!!」
男「俺はさ…お前を解雇する気はないし…ただお前が屋敷にいて帰りを待ってくれるだけでいいんだよ…」
男「もしもお前がいなくなったら…って考えたらさ…怖いんだよ…」
メイド「ご主人様…」
116: 1:2012/3/5(月) 19:08:31 ID:IkYx9owoHI
メイド長「自然に臭い台詞を吐くのは旦那様譲りなんですかね」
メイド「!?」
男「メイド長さん!?」
メイド長「男様、このままではメイドが可哀想なので二、三点補足をしても?」
男「ど、どうぞ」
メイド長「まず、メイドを男様の元に向かうよう指示したのは私ですので、お叱りになるなら私に」
メイド長「それと、メイド長を任せられた身として屋敷内のメイドに指示が出来る権利をいただきました」
男「でも…俺はメイドに屋敷から出るなって命令を」
メイド長「私はメイドを屋敷内から出すなと指示はされてませんので」
男「あっ…」
117: 1:2012/3/5(月) 19:42:47 ID:FAS1GetzUI
メイド長「まあ、そういうわけですから、今後彼女をどうしても屋敷から出したくない場合は私にもお申し付けすると確実ですわよ」ニコ
メイド「・・・」
男「別に…そんなことどうだっていいんだよ」
男「ただ…メイドが無事ならそれで…」ボソ
メイド長「因みに男様」
男「ん?」
メイド長「先程メイドがいなくなったらと仰られてましたが…それはメイドも同じですよ」
メイド長「男様がいなくなられたら…多分彼女は」
男「父さんがいるから働き口には困らないだろ、対して損害はな…」
メイド長「それは…」
メイド「違います」
118: 1:2012/3/5(月) 20:14:33 ID:iVakDA.HWg
メイド「私はご主人様が小さい頃からずっとお仕えしております」
メイド「ご主人様の存在こそが私の生きる意味といっても過言ではありません」
男「んな、大袈裟な」
メイド長「あら、私も旦那様が生きる意味ですが?」
男「へ!?」
メイド「私はご主人様だけが全てなのです。ご主人様がいらっしゃって…お世話をさせていただければもう何も望まないのです」
男「・・・」
119: 1:2012/3/5(月) 23:09:12 ID:yy8uT.WIIA
メイド長「お互いいい感じに惚気たところで」
メイド「誰が惚気ましたか!!」
メイド長「男様、申し訳ありませんが…今日、菅野大地に接触なさいましたね?」
男「あ…うん」
メイド長「差し支えなければ、お話いただいてもよろしいですか?」
男「ああ…構わないですけど…」
男「一言で表すなら用意周到って人でしたね」
男「どこにでも部下を忍ばせて、自分の身の安全を確保して…俺やメイドまで守ってくれて」
メイド「私は別に守られなくても大丈夫でした」
男「あほ、相手は銃を持ってんだぞ?」
メイド「あの状況でも対処は可能でした」
120: 1:2012/3/5(月) 23:16:34 ID:yy8uT.WIIA
メイド長「話が拗れるのでメイドは変な対抗心を燃やさないで下さい」
メイド「なっ!?」
メイド長「嫉妬は見苦しいですよ」
メイド「誰が嫉妬なんか!!」
メイド長「話を戻しましょう、他に気になる点はございましたか?」
男「特に無かったですよ」
メイド長「ありがとうございます…私はお邪魔みたいですし、後はごゆっくり」
バタン
121: 1(投下終了):2012/3/5(月) 23:28:26 ID:yy8uT.WIIA
男「・・・」
メイド「・・・」
男「とにかく…あれだ、うん」
男「お前とは付き合い長いし、ただのメイドじゃなくて、こう…信頼出来るくらいっていうか…よくわかんねーな…」
男「頭の中、ゴチャゴチャだな…」
メイド「ご主人様、一度お休みになられたほうがいいかと」
男「そうだな…」
男「なぁ…その…」
メイド「?」
男「俺が眠るまで…ついててくれるか?」
メイド「・・・かしこまりました、ご主人様」ニコ
122: 名無しさん@読者の声:2012/3/6(火) 03:19:38 ID:sy4TdTqfb6
こういうの好きだわ
っC
123: 1:2012/3/6(火) 12:05:23 ID:mPJ5aJO1E2
>>122
メイド「支援感謝でございます」
メイド「今のシリアスムードからギャグやラブコメをちょいちょい挟みますby作者だそうです」
男「雰囲気ぶち壊しにも程があるだろ!?」
124: 1:2012/3/6(火) 12:28:51 ID:702jk76dIA
〜〜メイド控え室〜〜
ガチャ
メイド「ご主人様は無事にお眠りになられました」
メイド長「ご苦労様」
メイド「・・・」ストッ
メイド長「どう思います?」
メイド「菅野がご主人様に接触したのは偶然か必然か…ですか?」
メイド長「貴女はどう思います?」
メイド「直に会った感想を言うならば…野心溢れる人ですね」
メイド長「それはどういった意味合いで?」
メイド「良くも取れるし、悪くも取れます」
メイド長「そうですか」
125: 1:2012/3/6(火) 12:33:19 ID:rTaa1UodTg
メイド「メイド長は菅野と直接面識は?」
メイド長「一度だけ、といっても旦那様の影にいましたからあまり記憶に残してないとは思いますが」
メイド「旦那様は菅野の会社には投資なさってるんですよね」
メイド長「ええ、旦那様からはいつも彼は信頼のおける人物だと聞かされています」
メイド「・・・私はそんな風には見えませんでした」
父「彼は信頼の出来る人だよ」モグモグ
メイド長「旦那様!?」
126: 1:2012/3/6(火) 12:37:30 ID:tAbVF91eFE
メイド「いつから?」
父「廊下歩いてたら菅野君の名前が聞こえてきて忍び込んでみたらバッチリ」
父「彼はあの年で会社を任せられる程の優秀な人物だ、更に自分の仕事にも誇りを持っ…うぐ」
父「の、喉にお菓子が詰まった…お、お茶…」
メイド長「どうぞ」
父「ごくごく…ぷはー」
父「とまあ、彼は業績面から言ったら優秀だけど…人間性としては信頼してはないかな…」
父「その辺はメイドさんの観察力が正しいと思うよ」
127: 1:2012/3/6(火) 12:42:32 ID:VOJH1gSJ3U
メイド「旦那様は菅野の人柄に感銘を受け投資したのでは?」
父「違うよ、純粋に菅野君の作る商品や掲げる理想が皆を幸せに出来るからと思ったからさ」
父「もちろん菅野君自信も優秀な人物だよ、ただ…今の地位にのしあがるために使った手段を考えたら…ね」
父「それでも僕は菅野君の会社を支援している。少なくとも菅野君の作る商品はなんらかで社会に貢献しているからね」
父「男君は?」
メイド「お休みになられております」
父「そっか…」
父「男君には頼りない父親を見せないとね」
父「彼にはこの陰謀渦巻く世界はまだ早すぎる」
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