男「だって普通逆じゃない?主人が前でメイドとか使用人は後ろにいるもんだろ」
メイド「それ、いつの時代の常識ですか?」
男「いや、最近だけど」
メイド「ご主人様、もう使用人が後ろで控えているという時代は終わったのです」
男「どんな時代だよ」
2: 1:2012/2/28(火) 17:35:28 ID:LSTUsvET3o
メイド「今の時代…メイドもご主人様をお守りするために日夜修行を…」
男「してるのか?」
メイド「するという想像をしております」
男「してねーのかよ!?」
メイド「少なくともご主人様より動ける自信はありますが?」
男「ぐっ、反論できん」
メイド「いけませんご主人様、お父上のような偉大な方になるためにはこのような発言にも毅然とした態度で挑まなくてはなりません」
男「別に父さんのようになりたいわけじゃないし」
メイド「じゃあ一体何をお目指しになられているのですか?」
男「特にないな、普通に学校言って普通に遊んで、普通に暮らせればそれでいいし」
メイド「この家にお住みになられている時点で既に普通の暮らしとは言えないですね」
3: 1:2012/2/28(火) 17:39:35 ID:wUf5zKLk5A
男「いいんだよ、その内独り立ちするんだから」
メイド「そういって親の脛をかじる典型的タイプの言い訳…」ボソッ
男「なんか言ったか?」
メイド「いいえ、何も」
男「まあいいや、それより俺のゲーム知らない?」
メイド「それなら三階の第五寝室に厳重に保管しております」
男「なんで三階なんだよ!?」
メイド「一階ではご主人様のお手がすぐ届いてしまいますから」
4: 1:2012/2/28(火) 17:54:53 ID:Ri/0Dq7liI
男「はあ…まあいいや…三階だよな…って、ん?」
男「すまん、さっきのもう一回」
メイド「一階ではご主人様のお手がすぐ届いてしまいますから」
男「違う!!それより一個前」
メイド「それなら三階の第五寝室に厳重に保管しております」
男「えーと…すいませんメイドさん」
メイド「いきなり敬語を使わないで下さい気持ち悪い」
男「そんなことより!!なんだよ!?厳重って!!」
メイド「言葉の通りでございますが」
男「詳しい説明を求む!!」
5: 1:2012/2/28(火) 18:05:15 ID:OXmxEE5H02
メイド「まず寝室の扉に南京錠を五つ程」
男「多っ!?」
メイド「さらにゲーム機を保管している棚に四桁の電子パスコードを三つ」
男「テロ対策かなんかか!?」
メイド「ちなみにパスコードは私しか知らず、最後のパスコードは二回間違えるとロックがかかり二度と開かない仕組みに」
男「そんな機能いらねー!!」
6: 1:2012/2/28(火) 19:14:08 ID:UKHLqDlbGE
メイド「さあ、これでもゲームがしたいと宣いますか?」
男「くっ!!我がメイドながら…やる!!」
メイド「お褒めに預り恐縮です」
男「はあ…いいや」
男「適当に本でも読んでるよ」
メイド「ならばこちらを」
『世界経済〜ドル編』
メイド「お父上のような偉大な…」
男「部屋戻る!!」
メイド「・・・」
7: 1:2012/2/28(火) 19:18:34 ID:X/e8SDb5uw
〜〜〜男の自室〜〜〜
男「くっそ〜、メイドめ〜」
男「なんだよ世界経済って!!わけわかんねーっつーの!!」
男「何かとあれば父さん父さんって…」
男「息が…詰まりそうだよな…」
コンコン
男「どうぞ?」
メイド「失礼します」
男「お前かよ」
8: 1:2012/2/28(火) 19:21:21 ID:QsZCryh2P.
メイド「申し訳ありません、先程の謝罪をしに参りました」
男「・・・」
メイド「いきなり世界経済を突きつけられても混乱なされますよね…」
メイド「本当に、申し訳ありませんでした」
男「いや…いいよ別に」
メイド「ご主人様には世界経済はまだ早かった模様でございますから、日本経済円高編を…」
男「お前謝りにきたの?それとも喧嘩売りにきたの?
9: 1:2012/2/28(火) 19:31:53 ID:DhzqO8ss.s
メイド「とまあ、空気ほぐしのユーモアはこれくらいにして」
男「全然ほぐれてないからね?むしろ悪化したからね?」
メイド「その…僭越ながら…私もご主人様がお父上に劣等感を抱かれているのは承知しています」
男「・・・」
メイド「ですが…いつかは乗り越えなければ…克服しなければなりません」
メイド「いつか、いつかと、先伸ばしにしてしまっては…恐らく永遠にその劣等感を拭えません」
男「いいのかよ、そんなこと言える立場じゃ…」
メイド「私はご主人様のメイドですから」
メイド「ご主人様には立派なお方になられて欲しいのです…」
10: 1:2012/2/28(火) 19:36:08 ID:/FPw2cAcBE
男「・・・やっぱり無理だよ
男「俺はお前が望むような主人にはなれない」
男「父さんの事は凄いと思ってるし、尊敬もしてる」
男「でも…追い抜かせって言われても…無理だ」
メイド「ご主人様…」
男「でも、頑張ってみるよ、お前の望む主人に近づけるように…頑張ってみる」
メイド「ご主人様…」
メイド「のたうち回る程臭い台詞をどうもありがとうございました」
男「マジでどつくぞ」
11: 1:2012/2/28(火) 22:19:02 ID:dOfZ1I1ro.
男「ったく、冷やかしなら帰れよ」
メイド「そうはまいりません、何故ならここに来たもうひとつの目的を果たしてないからです」
男「目的?」
メイド「はい…ご主人様、いくつかよろしいでしょうか?」
男「別にいいけど…なんだよ」
メイド「今は何時ですか?」
男「え?22時だろ」
メイド「では今この屋敷にどれだけの人がいますか?」
男「なんなんだよ…」
男「えーと、正面玄関に警備員さんが三人、一階見回りのメイドさんが六人、メイド控え室にメイド長さんが一人、裏口にSPさんが二人」
メイド「的確な屋敷内把握お見事です」
男「これくらいは普通だろ」
12: 1:2012/2/28(火) 22:23:10 ID:dOfZ1I1ro.
メイド「では、ここは何階ですか?」
男「お前、絶対馬鹿にしてんだろ」
男「三階だよ!!ちなみにこのすぐ隣が第五寝室だよ!!」
メイド「なるほど…つまりここには私とご主人様の二人だけだと」
男「そうだな…見回りに来たとしても多分この部屋は通らないだろ」
メイド「まだお気づきになりませんか?」
男「何が」
メイド「メイドがこんな遅くにご主人様にする事と言えば一つしかないでしょう…」
男「・・・まさか」
メイド「そうです、そのまさかです」
メイド「ご主人様に…ご奉仕しに参りました」
13: 1:2012/2/28(火) 22:26:06 ID:dOfZ1I1ro.
男「い、やだやだやだやだやだやだ!!絶対やだ!!」
メイド「どうしてですか?」
男「だってお前だろ!?絶対何か裏があるだろ!!」
メイド「・・・何にもありませんよ」
男「なんだよ!!今の間は!?」
メイド「細かいことを気にする男は嫌われますよ」
男「やかましい!!」
メイド「で、するんですか?しないんですか?」
男「なんでお前が仕切るんだよ」
メイド「ご主人様がいつまでたってもご決断なされないので」
14: 1:2012/2/28(火) 22:32:32 ID:ukYnZMTnuU
男「とにかく!!断る!!」
メイド「ご主人様…」
男「そりゃあ確かにメイドみたいな美人さんなら凄い嬉しいけどさ…こう、なんか違う気がする」
男「大体そういうのは…こう…なんというか…その…」
メイド「意外に初心なんですね、お可愛らしい」
男「とにかく!!駄目なもんは駄目!!」
メイド「でも…ご主人様最近溜まってるみたいですし…」
男「うぐ」
メイド「ここは私が一発」
男「ちょ!!」
メイド「耳掃除をして差し上げなくては」
男「・・・へ?」
15: 1:2012/2/28(火) 22:35:21 ID:ukYnZMTnuU
メイド「どうしました?そんなアホみたいな顔をなさって」
男「いや…え?」
男「耳掃除…?」
メイド「そうですよ?」
男「・・・マジかよ」
メイド「マジですよ…あ、ひょっとしてご主人様」
メイド「なんて破廉恥なご主人様なんでしょう」
男「お前の言い方がややこしいわ!!」
メイド「とにかく、早く来てください」ポンポン
男「はあ…どうにでもなれだ」
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