季節は春――
出会いと別れの季節
今年、高校2年生になった男にも、出会いがあった。
後輩「ねぇ、男先輩、僕の話を聞いてくれません?」
男「だが断る。この男のもっとも――」
後輩「それじゃあ話しますね」
男「あれぇ!?」
※このSSはフィクションです
登場する人物、団体、地名、一部の都市伝説などの名称はたぶんすべて架空のものです
また、物語の進行上、現実に存在する都市伝説の設定を一部変えているので、そこら辺ご了承くださいまし。
あと、文章や内容変でも大目に見てやってください(切実)。
706: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/1(日) 17:06:30 ID:n5h324VbgQ
時は少し戻り、横断歩道にて
響く銃声
聞こえる悲鳴
警察によって誘導される一般人
女父「どういうことだ?鉛弾を受けた大鎌が吹っ飛ばないっていうのは」
ダイヤ「ボク、見た目に反して力強いんだよねー」
死神ダイヤはその力を見せつけるように、地面を殴り抉る
女父「……!おいおい、あの華奢な腕のどこにあんな力があるんだ?何だ、サイヤ人か?」
ダイヤ「サイヤ人は結構筋骨粒々としてると思うけどねー」
707: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/1(日) 17:08:57 ID:zpm2v1c/Vk
女父「気を取り直して、さあ、来いよ若いの。鎌なんて捨ててかかってこい」
ダイヤ「うーん、人間は殺しちゃダメなんだよなー。でもなー。久しぶりに全力出したいんだよなー」
ダイヤ「…うん、ごちゃごちゃ考えるのは苦手だなー。まー、死んだら死んだで、その時考えよー」
ダイヤ「よし、いくよー!」
女父(あの少年は力は強い。だが、遠距離から銃で撃て……ば!?)
女父の思考の途中、その思考を根本から覆すようなスピードで、死神ダイヤは女父の目の前にいた
女父「な……!?」
死神ダイヤは持っている大鎌を横に薙ぐ
708: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/1(日) 17:10:29 ID:zxAAmrCPCM
美絵「って、何ボーッと突っ立ってんねん!早よ避けぇや!」
女父「え?……っと!」
近くにいた美絵が、女父警部を押し倒し大鎌の軌道から避けさせる
美絵「はい!早よ立って!逃げるで!」
無理矢理起こし、手を引いて逃げる
美絵「不幸中の幸いは、あの死神の攻撃速度が遅いとこやな」
709: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/1(日) 17:12:10 ID:ppbfUw9gck
女父「おい、君は誰だ?一般人なら逃げろ。ここは危険だぞ」
美絵「おっさん、またエライ悪いタイミングでウチのこと見えるようなったなあ。ま、おっさんの運がいいこと祈るわ」
美絵「ウチは本間美絵。都市伝説や」
女父「都市伝せt……!」
逃げる方向にいたのは、死神ダイヤ
ダイヤ「逃がさないよー」
美絵「速い!」
710: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/1(日) 17:14:17 ID:S8TNKRDKGA
女父「来た道を戻るぞ!」
ダイヤ「逃がさないってー」
しかしまわりこまれた!
美絵「こいつ、攻撃動作のまま移動しとる!」
美絵「……おっさん、こいつが狙ってるのはウチや。おっさんは逃げろ」
女父「それはできないな。警察官の仕事は、市民を守ることだ。都市伝説であれ何であれ、この町に住む者を守ることが、私の役目だ!」
711: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/1(日) 17:16:13 ID:HFfkNRJW3o
一発の発砲音
ダイヤ「ぐっ…あっ…!」
持っている大鎌が消え、死神ダイヤは倒れる
その右肩からは、血が噴き出している
警察「お待たせしました。警部」
死神ダイヤの後方にいたのは、警察と盾を装備した警官達
警官A「大丈夫ですか?女父警部!」
警官B「今助けにいきますよ!」
712: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/1(日) 17:18:06 ID:mcm5FORzMQ
女父「お前ら……!」
警官C「動くなよ、逮捕だ」
警官D「こいつまだ少年じゃないっすか」
ダイヤ「くそ、嘗めるなよ。人間がッ!」
死神ダイヤの近くにいた警官Cと警官Dが殴られ、吹っ飛ばされる
713: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/1(日) 17:20:15 ID:PGFkfSUPTY
警官E「早く手錠を!」
ダイヤ「死ね、死ね!ボクをこけにしやがって!全員殴り殺してやる!」
死神ダイヤは警官Fに掴みかかる
警察「まずい!」
ダイヤ「死ねぇぇぇ!」
ライダー「さっきから死ね死ねうるさいぞ、小童」
死神ダイヤは、バイクに乗った首なしライダーに轢き飛ばされる
714: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/3(火) 23:03:33 ID:BHstRlOLqc
警官G「な、何だ、こいつ!?首がねぇ!」
警官H「つーか、普通に人轢いた!」
女父「君、美絵と言ったね?彼はいったい?」
美絵「たぶんやけど、都市伝説の首なしライダーや思うで。でも妙や。男からの話によると、首なしライダーはもう消えたはず」
女父「男君と知り合いなのか!?」
美絵「その話は後やで、おっさん。首なしライダー、あんた何でおるんや?」
715: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/3(火) 23:04:50 ID:lkw/3/B24Q
ライダー「さあ、何でだろうな。ところで、あの小童は何だ?危なそうだったんで轢いてしまったが」
美絵「……死神や」
ライダー「ほう、あれが」
ダイヤ「どいつもこいつも、僕をバカにしやがって」
ライダー「死神というのは、丈夫なようだな」
ダイヤ「うるさいぞ、首なしライダー。まずは君から、あの時みたいに切り刻んでやる」
716: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/3(火) 23:06:13 ID:xKrgOU.XUg
ライダー「死神、お前今何て言った?」
ダイヤ「んー?」
ライダー「何故、お前が俺を知っていて、俺がお前を知らないんだ!」
ダイヤ「……ああそうか、君は記憶力スゴいんだっけな」
ダイヤ「じゃあ、冥土の土産に教えてやるよ。君ら都市伝説の記憶喪失の理由を」
717: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/3(火) 23:07:35 ID:J1Hf0jadBc
ダイヤ「まー、理由なんて簡単なんだけどね。変に記憶を持ってると、情が写って人間を殺しにくくなるだろ?だから僕からのせめてもの情けだよ」
美絵「何やその理由……あんた、鬼や!」
ダイヤ「鬼じゃなくて、神様でーす!」
ライダー「俺は何故お前のことだけを知らないんだ?」
ダイヤ「ミスっちゃったんだよねー。まーでも、君の場合は絶対に恩恵を発動させなきゃいけないようにしたから問題ないんだけどね」
ライダー「なるほど、こいつは久々にクズに出会ったな」
718: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/3(火) 23:08:56 ID:1sTXZhVMA6
ダイヤ「……ハッ!おい、お前か!ボクをバイクで轢いたのは!」
女父「何かあの少年、様子が変じゃないか?」
ライダー「あの死神は、情緒が不安定なようだな」
ダイヤ「首なしライダー、お前から消してやる。お前は勝負に勝つだけで消えるからな!」
ライダー「ほう、じゃあ何で勝負する?レース勝負でも、トランプゲームでも何でもいいぞ」
ダイヤ「レースじゃボクが圧倒的すぎる。トランプだとお前の方が圧倒的だ。だから」
ダイヤ「単純な力で勝負。腕相撲だ」
719: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/3(火) 23:11:23 ID:YvdtUw2.Mw
ダイヤ(実際はさっき轢かれた時に足を痛めたからレースでも不利なんだけど、それは言えない。普通に戦ってもいいけど、それだと警官だけの時よりも時間がかかる。だからこそ、シンプルに短時間で勝敗を決めれる腕相撲の方がいい)
全員が近くの喫茶店に入り、テーブルにつく
そして、お互いの手を握る
ダイヤ「ルールは普通の腕相撲と同じ。回数は一回勝負だよ」
女父「審判は私がやろう」
ダイヤ「イカサマはしないでよ」
女父「当たり前だ。……では、始めッ!」
720: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/3(火) 23:13:00 ID:LAJoOMvoAs
互いの腕に力が込められる
その力は、全くの互角
ライダー(この死神、強い!)
ダイヤ(首なしライダー、なかなかやるじゃないか。だが)
ダイヤ「勝つのはボクだ!」
死神ダイヤは、更に力を込める
721: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/3(火) 23:14:47 ID:ppbfUw9gck
ライダー「くっ……!」
首なしライダーの腕は、次第に押されていく
が、手の甲が着く寸前になんとか止めることに成功した
ダイヤ「さっさと諦めて腕を降ろせよ!首なしライダー!」
ライダー「くそッ……!」
警察「…頑張ってください。首なしライダーさん!」
722: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/3(火) 23:16:34 ID:zpm2v1c/Vk
警官A「…おお、そうだ!頑張れ首なし!」
警官B「俺達は応援しかできねぇが、頑張ってくれ!」
警官E「その少年が人間じゃねぇってのも薄々感ずいてる。だから手加減なんてしねーで、腕折る勢いでやってやれ!」
警官F「さっきは助けてくれてありがとよ!」
警官G「情けねぇが、俺達の代わりにCとDの仇をとってくれ!」
723: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/3(火) 23:18:21 ID:kQhjJJrQEo
警官C「死んだみたいに言うな!」
警官D「そうっすよ!」
警官H「いけいけやれやれー!」
美絵「ウチはあんま期待してないけどな、あんたの味方の期待裏切んなや!」
ダイヤ「うるさいぞ!外野は黙ってろ!」
ライダー「……ハッ、ハハハ、ハーハッハッハ!」
724: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/3(火) 23:19:56 ID:kVTwh9A7E6
ダイヤ「お前も、この状態で何で笑ってんだ!」
ライダー「いや、俺は昔から、仲間がいた方が強かったことを思い出してな」
警官達「くーびなし!ヘイッ!くーびなし!ヘイッ!」
首なしライダーの腕が、ぐんぐんと死神ダイヤの腕を押し返していく
ダイヤ「な、何でいきなり強く……!?」
725: 郵便屋 ◆Fy.KM4JC5U:2012/4/3(火) 23:21:44 ID:t48jc3UmG.
ライダー「それが分からないようじゃ、死神、お前はやはり小童だ」
さらに死神ダイヤを押していく
ライダー「うおぉぉぉぉ!」
ダイヤ「うわぁぁぁぁ!」
警官達「いっけぇぇぇぇ!」
そして、一気に死神ダイヤの手の甲を机に叩きつけ、首なしライダーの勝利が確定した
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