季節は春――
出会いと別れの季節
今年、高校2年生になった男にも、出会いがあった。
後輩「ねぇ、男先輩、僕の話を聞いてくれません?」
男「だが断る。この男のもっとも――」
後輩「それじゃあ話しますね」
男「あれぇ!?」
※このSSはフィクションです
登場する人物、団体、地名、一部の都市伝説などの名称はたぶんすべて架空のものです
また、物語の進行上、現実に存在する都市伝説の設定を一部変えているので、そこら辺ご了承くださいまし。
あと、文章や内容変でも大目に見てやってください(切実)。
625: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/5(月) 06:56:54 ID:ilecF7ct8.
鏡「……」パチクリ
テケテケ「鏡!鏡が目を開けたよ!」
メリー「これも源十郎の機能の一つ、手当てディベアのおかげだね!」
口裂「落ち着きなさい。大丈夫?鏡ちゃん」
鏡「あ、ああ、あたいは大丈夫だよ」
626: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/5(月) 06:58:05 ID:9tYPEGlSJY
女「いやー、鏡にチェーンソーが刺さったって聞いたときはパニクったけど、大丈夫そうでよかったよ」
鏡「すまないね」
トリック「別に、鏡さんが謝ることではありませんわ」
女「そうだよ!いやー、生きててよかった!」
男「……友、そろそろ、俺達に言ったことを、鏡にも伝えてやれよ」
友「ああ、そうだな」
627: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/5(月) 06:59:47 ID:Qql3TNKUgY
友「…鏡」
鏡「何だい?」
友「まさかお前が四年前のことを忘れているなんて知らなくて、その、すまなかった」
鏡「謝るなら、男に対して謝っとくれ」
男「俺はさっき充分謝られたよ。ってか友、ちゃんと伝えろよ」
友「分かってるよ。…鏡、お前はもう忘れたかもしれないが、俺は……人間同盟の提案者だ」
628: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/5(月) 07:01:13 ID:OV6VKvhVKQ
――鏡さんは、その事で悩んでるんだね
――だったら鏡さんに必要なのは、僕と違って友達じゃなくて仲間だよ
――さっき教えてもらった都市伝説のこと
――それが本当なら、チームを作れば、チームメイトが鏡さんの恩恵を止めてくれるはずだよ
鏡「ああそうだ。少し思い出した。あたいはその後、友みたいな人間を守るため、という理由も付け足して、人間同盟を作ったんだ」
629: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/5(月) 07:02:57 ID:MigpRrBMTw
――まだメンバーは少ないけど、友、あんたのおかげであたいは救われそうだ
――僕も、鏡さんのおかげで少し友達ができたよ
――そりゃよかった。そうだ、あんたに渡しときたいものがある
――何?
――あたいとあんたの作ったチーム、人間同盟の印さ。これを持ってれば、同じ人間同盟の都市伝説の恩恵を止める、もしくは弱らせることができる
――これ、もっとたくさんない?
――どうしてだい?
――僕の友達に、お守りとして渡したいんだ
630: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/5(月) 07:04:51 ID:hy9iyTUKhM
男「お守り……もしかして!」
友「そう、俺がお前と女に渡したお守りには、人間同盟の印が入っている」
男がテケテケと出会った時、テケテケの恩恵が止められたのは、それが理由だった
男がラブホテル殺人事件の怨念と対面して切り刻まれなかったのは、それが理由だった
631: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/5(月) 07:07:02 ID:9tYPEGlSJY
鏡「あたいは友と出会い、そのおかげでチームを作れた」
鏡「それからも、友はあたいのために尽くしてくれた」
鏡「それは、記憶をなくした今でも」
鏡「ねぇ、友」
鏡は手招きをし、近づいた友に、耳元で小さな声で何かを話し、唇付けをした
鏡「…ありがとう」
そして、鏡は幸せそうに笑い、消えたのだった
632: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/5(月) 07:08:47 ID:2csgTXzvVI
友「鏡…今、約束したからな」
――友、今からあたいが消えても
――悲しそうにさよならなんて言わないでくれよ
――むしろ笑って見送っておくれ
友「さよならなんて、言わねぇよ」
――あたいは来世で、必ずあんたに会いに行くよ
友「今度は、あの時と違い絶対に会えるって確信があるんだからよ」
第三部 友編 END
633: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/5(月) 07:10:35 ID:MigpRrBMTw
次回お品書き
・怪人アンサー
・カタリヤ
の2本でお送りしたいと思います
634: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/5(月) 07:20:14 ID:MigpRrBMTw
>>623支援ありがとー!
そして待たせてしまいすいません!
というのも、今回遅れてしまったのは俺が県外に引っ越さなきゃいけなくなったので、寮の荷物と実家にある荷物をまとめなきゃいけなくなったので、実家に行こうとしたら…事故っちゃった(・ω<)てへぺろ
まあ、たぶん投下するぐらいなら大丈夫だと思いますので、これからも更新していきたいと思います
ここまで書いといて今さら止めたくないですしね
それでは、長くなりましたがまた第四部でお会いしましょう
635: 名無しさん@読者の声:2012/3/7(水) 07:20:06 ID:SRJWFPMCbs
暫く見てなかったがまだ残ってたのかww
でもまあ残っててよかった。CCCCC。
636: 名無しさん@読者の声:2012/3/7(水) 19:03:07 ID:SF2jTilGlI
第3部の後半で口裂け女さんが大活躍で テンション上がりましたwww
あと、人間同盟作ったの友だったんですね
意外です
でも 何故鏡はそのこと忘れてたんだろ?
あと、事故 大丈夫でしたか?
郵便屋さんのペースでいいので 第4部楽しみにしてます
637: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/11(日) 03:11:50 ID:yVPaUx8QJg
何か最近全然更新できなくてすみません!
>>635支援ありがとー!
本当に残っててよかったです
これを機会に、また読んでくれると嬉しいです
>>636人間同盟の提案をしたのは友、という設定は最初からあって、ちょっとしたフラグっぽいのをたてといたんですが、きづきませんでしたか
鏡に限らず都市伝説のほぼ全てが四年前の記憶を失っている理由については、第四部にて明らかになるかもしれません
事故は……うん、まあ、大丈夫ではなかったですね
さて、第四部で会おうと言いましたが、先に番外編の方を投稿したいと思います
638: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/11(日) 03:12:44 ID:yVPaUx8QJg
三連休、最後の日
男とテケテケは、当初の予定通り二人きりで北海道を見て回ることにした
テケテケ「Booys,be ambitious!」
男「クラーク博士のマネか?」
テケテケ「ううん、お父さん犬」
男「確かに北海道犬だけども!ってか、それ言ってたのだいぶ前だろ!」
639: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/11(日) 03:14:07 ID:m39nCD4Sqo
摩周湖にて
テケテケ「ボス。あまり むねばかりみていると ヘンタイだとおもわれますよ。 ここは ぐっと ガマンですよ。」
男「誰がボスだ。あと、この季節に水着の女性はいねーよ」
男「ってか、読者はこのネタ分かるのか!?」
テケテケ「むしろ、何で男が分かるの?」
640: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/11(日) 03:15:26 ID:RXvz35mO86
テケテケ「あの後ショッピングとかも行ったし、今日は楽しかったね!」
男「…昨日、鏡が消えたことについては、あまり悲しまないんだな」
テケテケ「まあ、鏡とはまた会えるからね。今の私には、こっちにいる間の思い出を多く作らないと!」
男(……こっちにいる間の、思い出か。そういえば、楽しすぎてすっかり忘れてたけど、こいつもいつか、消える時がくるかもしれないんだよな……)
男「……ん?ここ、どこだ?見た感じ、住宅街か?おいテケテケ、戻るぞ」
男「……テケテケ?」
641: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/11(日) 03:16:58 ID:XSPpxC1xLo
テケテケの視線の先には、一軒の家が
男「おい、どうした?」
その一軒家の庭にいる老夫婦を、テケテケは見つめていた
その老夫婦はテケテケ達に気づいたようで、近づいてくる
テケテケ「ごめん、男」
男「え?」
テケテケは勢いよく車椅子を飛び降り、近づいてきた老夫婦に抱きつき
テケテケ「ただいま、お母さん、お父さん!」
老夫婦の腕の中で、幸せそうに涙を流し、消えていった
642: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/11(日) 03:18:30 ID:fCrP/vAiJc
北海道ホテルにて
口裂「そう、テケちゃんも消えちゃったのね」
男「…………ああ」
口裂「落ち込むのは止めなさい。幸せそうだったならよかったじゃない」
男「……でも、俺は……!」
口裂「大切なものっていうのは、大抵が失って初めて気づく。でもね、失ってから後悔しても、もう遅いのよ」
男「……ッ!…………何で、都市伝説は消えるんですかね…」
口裂「それは、私達にも分からないわ。そもそも、存在理由が分からないもの」
男「……そう、ですよね」
643: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/11(日) 03:20:26 ID:lqlmnXPa..
家にて
メリーの恩恵により、男は自分の家の前に帰ってきていた
メリー「大丈夫?」
男「ん?ああ、大丈夫だ」
男(まさか、テケテケがいなくなって、こんなにショックを受けるなんて、思わなかったな)
男「ただいまー…」
鏡「よ、おかえり」
メリー「え?」
テケテケ「おかえり!」
男「は?」
644: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/3/11(日) 03:22:06 ID:eUhamRjxLw
男「え?何でいんの?」
テケテケ「何か光に包まれたと思ったら、男の家にいたんだ」
鏡「あたいも」
メリー「よく分からないけど、よかったね、男!……男?」
男「ああ…!消してくれー!主に2レス前の俺を消してくれー!」
第三部 番外編 END
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