季節は春――
出会いと別れの季節
今年、高校2年生になった男にも、出会いがあった。
後輩「ねぇ、男先輩、僕の話を聞いてくれません?」
男「だが断る。この男のもっとも――」
後輩「それじゃあ話しますね」
男「あれぇ!?」
※このSSはフィクションです
登場する人物、団体、地名、一部の都市伝説などの名称はたぶんすべて架空のものです
また、物語の進行上、現実に存在する都市伝説の設定を一部変えているので、そこら辺ご了承くださいまし。
あと、文章や内容変でも大目に見てやってください(切実)。
588: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/19(日) 01:39:22 ID:p3vEpZeNwk
大家「てか僕は君を探してほしいってしか言われてないんだけど!」
大家「だから僕が先に見つけて口裂けさんにいいところ見せようと思ったんだけど!」
大家「だから僕はホテルから続いている君の血痕を見つけても黙っておいたんだこど!」
大家「まさかこんな展開になってるなんて信じられないよ!」
男「あんたの考えが信じられねぇわ」
589: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/19(日) 01:40:34 ID:wuqsecO6N.
アマン「茶番は終わりですかぁ?」
アマンはゆっくりと近づいていく
アマン「小便は済ませましたかぁ?神様にお祈りはぁ?公園の隅でガクガク震える準備はOKでぇぇすかぁ?」
大家「あ、まだです」
アマン「早くしてくださいぃ」
男「待つのかよ」
590: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/19(日) 01:42:15 ID:cPyZimQKa.
テケテケ「大丈夫?男!」
男「テケテケ!それにお前らも!」
男の後ろから、テケテケ、鏡、メリーが現れる
アマン「邪魔がぁ、また入りまぁぁしたかぁ」
テケテケ達が男を守るように前に出てきたので、自然とアマンは標的を、テケテケ達へと変える
591: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/19(日) 01:43:38 ID:tkBS9rLKlY
北海道ホテルにて
女「私一人で留守番か」
女(男の寝ていた布団…)キョロキョロ
女「クンカクンカスーハー」
トリック「……女さん」
女「……!えと、あの!み、見なかったことにしてください…」
592: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/19(日) 01:45:40 ID:BLweTTbNbQ
自然公園にて
メリー「そっちがその気なら!」
テケテケ「私達だって戦うよ!」
テケテケとメリーはアマンに向かい走りだす
アマンもその二人に向かい走り、そして――飛び越える
アマン「あなたの方がぁ、簡単に解せそうでぇぇす」
アマンの狙いは、鏡だった
593: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/20(月) 23:30:59 ID:ixQO7s5Doc
アマンは跳んでいる状態で、持っているチェーンソーを鏡に向かって降り下ろ――
男「危ない、鏡!」
――さなかった
降り下ろすことなく、着地した
鏡「!?」ハラハラドキドキ
アマン「そうでぇぇすかぁ。あなたが友さんの言っていた鏡さんでぇぇしたかぁ」
594: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/20(月) 23:32:11 ID:h4F3elAXVw
男「友?もしかしてお前、友に言われて、俺を殺そうと?」
アマン「あ。……今のはぁ、聞かなかったことにしてくださいぃ」
男「できるかよ!」
男は携帯電話を取りだし、友に電話をかける
595: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/20(月) 23:33:28 ID:p/GRFYV3vs
アマン「させませんよぉ」
鏡「こっちだって、邪魔はさせないよ!」
アマン「あぁ、どいてくださいぃ。じゃないとぉ」
アマン「次は、あなたも解さなきゃいけなくなるので」
アマンの雰囲気が変わる
そして、この時鏡は初めて、死への恐怖というものを感じた
596: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/20(月) 23:34:49 ID:yHp6xpyjuo
鏡「ハァ……ハァ……!」
鏡は恐怖のため、ガクン、と膝をつく
テケテケ「鏡!」
アマン「あなた達もぉ、邪魔をしないでくださいぃ」
メリー「うぅ……」
テケテケ「…邪魔しないわけ、ないじゃない!男の命がかかってるんだよ!だからあなたには、負けられない!」
597: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/20(月) 23:36:24 ID:Cv0uaM0rFg
口裂「そうね、負けてはダメよ、鏡ちゃん」
大家「口裂けさん!」
男や大家のいる後ろから、口裂け女がやって来た
口裂「私やテケテケがいるのよ?」
メリー(あれ、あたしは?)
口裂「鏡ちゃんは恐怖に負けてないで、安心してそこのチェーンソー持ってる奴が無様に倒れるとこを見ていなさい」
598: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/20(月) 23:37:51 ID:gdsRLqBUn.
アマン「また邪魔ですかぁ」
口裂「残念ね。ここでの邪魔者はあなた一人だけよ。ま、本来は無視するんだけど今回は特別に」
口裂け女は、コートに仕込んでいるナイフを取り出す
口裂「この都市伝説最強である私が、殺して解して並べて揃えて晒してあげるわ」
アマン「解すのはぁ、私の仕事ですけどねぇ!」
599: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/21(火) 22:12:54 ID:1.mlIeKsPs
Prrr……
男(何故出てこないんだ?友!)
大家「まだ午前4時だからね。寝てるんじゃないかな?」
男(今、さらっと心を読まれた気がするが、なるほど、普通ならこの時間帯は寝てるな)
男(だが、早く友に話をつけないと、いくら都市伝説最強とはいえ、ナイフとチェーンソーじゃあ戦力に差がありすぎる)
大家「そんなこともないみたいだよ」
600: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/21(火) 22:14:02 ID:JlaWwk8fx.
男(何故そんな当然のように心を読めるんだ!?)
男「って、え?そんなこともない?」
男が見たのは、チェーンソーを持っていながらも、口裂け女に推されて涙目になっているアマンの姿だった
大家「やっぱ口裂けさんは強いねー」
男「どういうことだってばよ」
601: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/21(火) 22:15:26 ID:6G.p9Oyn4E
アマン「何で、何で私の攻撃が当たらないんでぇぇすかぁ!?」
口裂(恩恵状態でもない私に負けそうになるなんて、何この子超弱い!)
アマンはチェーンソーを振り回し、口裂け女に突進する
しかし、口裂け女はそれを軽々と避け
口裂「足元がお留守ですよ」
逆に足を引っかけてアマンを転ばせる
602: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/21(火) 22:16:50 ID:s5bmV8mIXM
チェーンソーは転んだ際に手から離れた
口裂「あら、惜しかったわね。そのまま持ってればあなたの体のどこかが切断されたのに」
アマン「ハァ……ハァ……あ、あぁ……!」
アマンの心境は、先程の鏡と同じだった
男「圧倒的だな」
603: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/21(火) 22:18:46 ID:AY51fdUhxg
説明しよう!
解し屋アマンは、今回が初めての仕事なのだ!
だから、いろいろと慣れていないのだ!
慣れていないから男を一撃で解しそこねたのだ!
そもそももっと解しやすい時があったはずなのに、慣れていないから安直に夜寝込みを襲ったのだ!
そして慣れていないから、自分の仕事を邪魔する者も解そうとしてしまうのだ!
別に男だけを狙えばいいにも関わらず
さらに邪魔者を解すにしてもさっさと解してしまえばいいのに、邪魔者とのおしゃべりを楽しんでしまっているのだ!
まあ、これは慣れとは関係ないけどね!
604: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/21(火) 22:20:18 ID:zaTV1AxVlc
男「出たな、源十郎」
メリー「そう!皆ご存知源十郎の機能の一つ!ウィキテディベアだよ!」
大家「僕は知らなかったけどね」
テケテケ「あの人の名前、アマンっていうんだ」
鏡「今思えば名前知らなかったよな。ってか何で源十郎は知ってんだい?」
メリー「……え?さあ?」
今ここに、新たな都市伝説が生まれた
605: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/21(火) 22:22:23 ID:Kkh511QEhI
ブチョウ、オクサマカラオデンワデース
男「電話、友から!」
大家「今の着信音!?恥ずっ!」
友「何だよー、こんな朝っぱらから」
男「おい友、解し屋アマンって何だ?」
606: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/21(火) 22:25:44 ID:h4F3elAXVw
友「な、何で!?」
男「そいつがお前に頼まれた的なことをバラしたぞ」
友「解し屋だけにってか?やかましいわ!」
男(何をこいつは一人で騒いでるんだろう。騒がしい)
友「解し屋アマンのことを話すから、騒がしいとか思うなよ」
男「え、何?俺の心が読まれるのって大家が異常なんじゃなくて俺が読まれやすいだけなの?……電話越しで!?」
607: 郵便屋 ◆jWU.FEbXOc:2012/2/23(木) 00:10:57 ID:HPGj8KGTJE
〜解し屋アマン〜
とある電話番号に電話をかけると、あるところに繋がります
そこは解し屋アマン
彼女に頼めば、誰でも一人だけならバラバラにしてくれるそうです
ただしそれには条件が
それは自分と最も親しい人の死です
じゃあ、もし最も親しい人を解すようにお願いしたら、どうなるんでしょうね?
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