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壱国城、謁見の間
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壱王「よくぞ参った……魔力を持つ者、勇者よ」
魔者「……お呼びくださったこと光栄に思います、陛下」
壱王「そう畏まらずともよい、楽にせよ」
魔者「……おそれいります」
878: 少女:2012/4/3(火) 21:38:02 ID:t48jc3UmG.
村娘「……へー……」
魔者「それで、それがどう面白いんだよ」
壱姫「普通と違ってて面白いじゃないか」
魔者「うーん……そうか?」
側近「実際に行ってみればお分かりになりますよ、多種多様に混在し、競い合って高められた文化は目を見張るものがございます」
魔者「ふーん」
壱姫「いや、……まあいいか」
879: 少女:2012/4/3(火) 21:39:04 ID:H3fq3065b2
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弐国外れの平原
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壱姫「……さて、ようやく平らな場所に出たみたいだね」
村娘「…………」キョロキョロ
側近「どうかなさいましたか?」
村娘「……弐国は……?」
壱姫「? ここが弐国だよ?」
880: 少女:2012/4/3(火) 21:41:09 ID:t48jc3UmG.
魔者「だって何もないぞ?」キョロキョロ
壱姫「は?」
側近「首都はまだ先でございますよ」
村娘「……あ、そうか……」
壱姫「?」
魔者「てっきり森を抜けたら首都かと……」ガックリ
881: 少女:2012/4/3(火) 21:42:13 ID:t48jc3UmG.
壱姫「ここから首都まで、また数日かかるよ」
魔者「そんなにか……」
側近「本日はもう遅くなりましたし、近隣の村の宿に宿泊いたしましょう」
魔者「このあたりに村なんかあるのか」
村娘「……見当たらないぞ……」
側近「今はあちらに見えます森に隠れておりますから」
壱姫「よく知ってるね」
882: 少女:2012/4/3(火) 21:43:55 ID:t48jc3UmG.
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弐国、森のそばの集落
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壱姫「本当に小さな村だね」
魔者「そうか? こんなもんだろ」
壱姫「……君の基準じゃそうかもね」
魔者「なにがだよ」
壱姫「この村、君と村娘ちゃんと山賊みんなを合わせたぐらいしか住んでなさそうだし」
883: 少女:2012/4/3(火) 21:45:43 ID:t48jc3UmG.
壱姫「本当に宿なんてあるの?」
側近「……正直に申し上げますと、何分遠い昔訪れたきりですので今も運営しているかどうかはわかりかねます」
壱姫「……そっか、まあ仕方ないね」
側近「申し訳ございません」
壱姫「気にしない気にしない」
魔者「で、どこにあるんだ?」
側近「ご案内致します」
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