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魔者「仕方ないからお前と結婚してやるよ」
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1: 少女:2011/9/15(木) 19:33:16 ID:VDKZMqcALE
***

壱国城、謁見の間

***

壱王「よくぞ参った……魔力を持つ者、勇者よ」

魔者「……お呼びくださったこと光栄に思います、陛下」

壱王「そう畏まらずともよい、楽にせよ」

魔者「……おそれいります」


599: 少女:2012/1/22(日) 21:44:53 ID:EDf04Jpibk
壱姫「話がずれた、本題へ戻ろう」

側近「申し訳ありません」

壱姫「怒ってないから」

側近「……」

壱姫「それより何か良い考えはない?」

側近「申し訳ありません」

壱姫「……」ハァ
600: 少女:2012/1/22(日) 21:46:14 ID:Xwg2zBPOZE
壱姫「……引っ掛かってることがないわけじゃないんだけどね」

側近「と、申しますと」

壱姫「あの黒い肌の男……盗賊といったかな」

側近「はい」

壱姫「あの男が邪魔したから聞けなかった勇者の言葉の続き……」

側近「……」

壱姫「……少し、気になってね」
601: 少女:2012/1/22(日) 21:47:26 ID:Xwg2zBPOZE
側近「……では、それを勇者様にお訊ねしては?」ニコ

壱姫「え、……あー、うん」

側近「何か問題でも?」ニコ

壱姫「……」

側近「……」ニコニコ

壱姫「……何か怒ってる?」

側近「とんでもございません、私などが姫様に怒るなど」ニコ
602: 少女:2012/1/22(日) 21:49:28 ID:Xwg2zBPOZE
壱姫「……」

側近「何か?」

壱姫「ちょっとこっちに来なさい」

側近「はい?」

  グイッ


603: 少女:2012/1/22(日) 21:50:26 ID:EDf04Jpibk
側近「……」

壱姫「」ナデナデ

側近「……姫様」

壱姫「何?」ナデナデ

側近「これは一体……?」

壱姫「側近のご機嫌取り」ナデナデ

側近「……」
604: 少女:2012/1/22(日) 21:51:18 ID:EDf04Jpibk
壱姫「機嫌直った?」

側近「……元より私には姫様を相手に機嫌を損ねたりなど、恐れ多い所業でございます」

壱姫「はいはい」

側近「……」

壱姫「機嫌、直った?」

側近「……」

壱姫「……じゃ、ボクのお願いきいてくれる?」ニコー

側近「……姫様の仰せのままに」
605: 少女:2012/1/22(日) 21:53:09 ID:EDf04Jpibk

***

壱姫「さて、それじゃあそろそろ戻ろうか」

側近「姫様」

壱姫「ん?」

側近「……今といい先程といい、私のために姫様のお顔をつぶす様な真似をしてしまい……」

壱姫「先程?」

側近「……女頭様との件にございます」

壱姫「ああ、あの口喧嘩ね」
606: 少女:2012/1/22(日) 21:54:13 ID:Xwg2zBPOZE
壱姫「いいよボクは気にしてないし」

側近「しかし……」

壱姫「珍しい君が見れてむしろ満足さ」

側近「……姫様の寛大なる御心に感謝を」チュ

壱姫「どういたしまして」クス
607: 少女:2012/1/22(日) 21:55:02 ID:EDf04Jpibk
壱姫「むしろ気になったのは──」

側近「はい」

壱姫「──……いや」


──魔者「だ、だっていきなり知り合いが山賊だって言ったら、こいつらのこと悪いヤツだって思うだろ……!?」

壱姫(……やれやれ、呆れたことだね、あの男の仲間思いの程は)
608: 少女:2012/1/22(日) 21:57:09 ID:EDf04Jpibk
今日はここまでにしたいと思います。

ではではおやすみなさいませノシ
609: 名無しさん@読者の声:2012/1/31(火) 18:42:53 ID:zJ64RIrZ7.
壁|o^)し…支援。
610: 少女:2012/1/31(火) 21:41:01 ID:fmVm5SDO2A
>>609
支援ありがとうございます!
いつもより間が開いてしまいすみません…orz

では今から投下しますね!
611: 少女:2012/1/31(火) 21:41:40 ID:fmVm5SDO2A
***

壱国外れの山奥〜回想〜

***

壱姫「し、『新入りの歓迎会』……?」

女頭「だからそうだっつってるじゃないか」

壱姫「いえその、ですが私たちは山賊になるわけではありませんので……」
612: 少女:2012/1/31(火) 21:44:03 ID:fmVm5SDO2A
女頭「でも、アンタは魔者の仲間になるつもりなんだろ?」

壱姫「……まあ、はい」

女頭「じゃあ仲間ってことでいいじゃないさ、……はい、それじゃあ準備準備!」

壱姫「え、でも、それとこれとは話が……?」??

魔者「壱姫、いいから聞き流しとけって」

壱姫「……!」
613: 少女:2012/1/31(火) 21:45:16 ID:fmVm5SDO2A
魔者「コイツら、何かにかこつけて飲みたいだけなんだからよ」

**「そうそう」ダハハハ

**「気にしなくていいんだよ〜お姫さん」ガハハ

女頭「ええい、アンタら無駄口叩く暇があるならさっさと準備しな!」

**「うわっ、すんませんお頭〜」バタドタ

壱姫「……」

側近「……ひ、」
614: 少女:2012/1/31(火) 21:46:53 ID:5KnGeuT2aU
村娘「……壱姫……」

壱姫「!」

側近「……、」

村娘「……料理の準備、手伝って……」

壱姫「え?」

魔者「女頭の中で新入りってことになってるんだもんなあ……お前も手伝わねえと怒られるぞ」

壱姫「手伝い……?」
615: 少女:2012/1/31(火) 21:47:32 ID:fmVm5SDO2A
側近「……お待ちください、姫様は」

壱姫「側近」

側近「……はい」

壱姫「いい、ボク『お手伝い』やってみたい」

側近「……姫様、」

魔者「そんじゃお前はこっちなー」グイー

側近「!」
616: 少女:2012/1/31(火) 21:52:12 ID:fmVm5SDO2A
魔者「俺らは食い物狩りに行くぞー」

側近「勇者様、私は姫様と……」

魔者「適材適所ってあるだろ、壱姫に魔者の狩りは難しいぞ」

側近「……ご婚約者様ならば可能では?」

魔者「あん?」

側近「ご婚約者様ならば、勇者様と狩りに出掛けるという大任も、こなすことがお出来になるのでは?」
617: 少女:2012/1/31(火) 21:52:38 ID:5KnGeuT2aU
魔者「……」

側近「……」

魔者「……そりゃ、お前が料理にまわるってことか?」

側近「はい」

魔者「……お前、料理したことあんの?」

側近「経験はございませんが上手くやってみせます」

魔者「……どこから来るんだよその自信は」
618: 少女:2012/1/31(火) 21:54:08 ID:5KnGeuT2aU
魔者「駄目だって、お前と壱姫一緒にしたら、なんだかんだで壱姫の仕事全部やっちまうだろ」

側近「まさかそのようなことは」ニコ

魔者「……」ジト

側近「何か」ニコ

魔者「……もういいから付き合えよ」ハア

側近「……そのご命令には従いかねます」
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