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多重人格 解離性同一性障害(DID)の弟君と家族の話

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Part2
28 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 13:56:50.07 ID:27FbfFul
1年ぐらい通ったでしょうか
ひょっとしたら長く感じただけかもしれませんがそのあたりは曖昧です
ある日、母が私に
「ナナミちゃんを今度、統合する事になった」と話してきました
脳内で会話が出来て、記憶も共有化されている人格なら
割と簡単に統合する事が出来る ような事を言っていたと思います。

29 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 13:58:46.17 ID:27FbfFul
私はナナミちゃんよりはレンを消して欲しかったのですが
取り分け父親がナナミちゃんを気持ち悪るがるのと
ナナミちゃんをきっかけに
レンの統合も進むのではないかと淡い期待もありましたので
個人的にナナミちゃんは妹のような気がしていたので
淋しさも、もちろんありましたので大きく賛成はしませんでしたが
個人的な思いはこの際おいておいて流れに任せていました。

30 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 14:01:26.12 ID:27FbfFul
結果的に統合は大失敗
統合される危険を感じたナナミちゃんと弟君は
守護人格のレンへと切り替わり
病院内で大暴れ
母に何故そんな事をするの!とくってかかり、病院を脱走
病院職員さんや警察官さんの手までわずらわせて
数時間後にやっと
河川敷を歩いている所を保護される事態となってしまいました。
帰宅した母は疲労困憊しており、腕や顔には引っかき傷と噛み付かれた跡
母の顔にまで噛み付いた歯型は頬を貫いていました
母だけでなく、担当医さんも看護師さんも
同じように引っかき傷や噛み付いて歯が食い込んだ傷が出来てしまったそうです。

31 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 14:03:42.84 ID:27FbfFul
弟君も帰宅しました
落ち着いているようでしたがやはり様子がおかしいので
話してみると、弟君は第四の人格
全てに無関心な本の虫 ヒロを生み出していました。
統合するどころか
新しい人格まで生んでしまった結果に
母は意気消沈し
それから半年以上の間
炊事や家事、洗濯はもとより
弟君を病院へ連れて行く事も
買い物に出る事も出来ない抜け殻となってしまいます

32 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 14:04:43.21 ID:27FbfFul
弟君は口癖が「へぇーそうなんだ」の感情の乏しいヒロでいる時間がほとんどを占め
遊びにも行かず、学校にも隙を見てはいかない
本ばかり読んでいる状態
父はその状況から逃げるように
仕事が忙しい仕事が忙しいと
ばかり言っていました。
私もそんな家が嫌で
バイトに力を入れ
この家を出ようと
貯金をはじめていました


33 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 14:05:37.25 ID:27FbfFul
家族の誰もが家族を見据えない
みんながみんなを見て見ぬ振りし
無視しあっている状態
長く暗いトンネルの中に
引き込まれたようでした。

34 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 14:07:02.49 ID:27FbfFul
母の妹、私からみて叔母のエミ叔母様から呼び出されたのは
ものすごく暑い夏の日でした。
母も弟君も父親も相変わらずな状態を憂いたのか叔母の家に久々に呼ばれ
顔を出しました
弟君は中学3年生、
進路や将来を考えないといけない時期に差し掛かりましたが
母も父親も三者面談すら行っておらず
当人である弟君も日常のほとんどをヒロで過ごし
変わらず本ばかり読んでいる状態でした。

35 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 14:09:08.08 ID:27FbfFul
病院での一件以来
時が止まったような家
草も生え放題で荒れていました
叔母様に現状を聞かれたので
その事を話しし
私は短大を出たら家を出たい
その為にアルバイトしている事
あの家にはいたくない事を叔母様に伝えました。
叔母様は一通り話を聞いてはくれましたが
家を出るのは反対で
私が家を出たら弟君はどうするのか?と聞いてきました。
大人しくて、心優しい弟君
明るくて、活発、面白いナナミちゃん
その二人ならみてあげれる事は出来るかもしれないけれど
レンやヒロとは生活なんて出来ない
いつそうなるか分からない弟君を
姉弟だからといって
面倒を見る事が正直出来ないと伝えると
叔母様は
弟君の秘密
人格が分裂しはじめたわけを
ゆっくりと話してくれました…。

38 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 14:52:44.89 ID:27FbfFul
家のお仏壇を見たことがある?と叔母様から聞かれましたが
もちろん場所は知っており
気がついた時にお水を取り替えたりもしますが
そんなにマジマジと見たことはありませんでした。
叔母様の話しでは
私が4才、弟君が2才の手前ぐらい時に
弟君からすると妹が生まれたそうです
(私のその記憶がありません…)
21週目と、かなりの早産で生まれ
2日というあまに短い命だったそうです。

41 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 15:15:46.03 ID:27FbfFul
両親はとてもとても悲しみましたが
弟がまだ小さい事もあり
悲しんでばかりもいられないと一念発起したそうです
しかし、幼い私は母を
弟君と亡くなってしまった妹に取られるのが嫌で
いなくなった事を喜び
弟君にも「いなくなれ、いなくなれ」と言っていたそうです

42 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 15:16:20.66 ID:27FbfFul
私の記憶にそんな事を言っていた覚えも
妹が生まれ記憶もありませんでしたが
叔母様の中ではそうやって繰り返し私が言っていたのが
弟君の人格が分裂したきっかけの一つと言われました
両親はそれがきっかけであると
私に責任を感じさせないように
叔母様や親戚にも口止めをしていたようです。

43 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 15:17:07.93 ID:27FbfFul
子供のやった事とはいえ
ひょっとしたら
妹が亡くなったのも
弟君の心が壊れているのも
私がきっかけではないか?
その他の話は耳に入らず
放心状態で帰宅した私は
お仏壇の前に座り、手を合わせてから
沢山ある位牌の中から比較的新しい
ひときわ小さな位牌を手に取り
何気なく裏側を見て
頭をハンマーで殴られるような衝撃と
全身に鳥肌が立ちました。

44 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 15:30:23.50 ID:xsteqeAQ
その妹がナナミちゃんか

45 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 15:38:20.62 ID:27FbfFul
お位牌の裏には
亡くなった日付と共に
「高橋 奈々実」とありました。
初めて弟君の言動に母が質問した時に「ナナミちゃんと話しているの」と答えた時
母がギョッとした仕草をしたのも
父親がどうしてナナミちゃんを毛嫌いし遠ざけ、不機嫌になるのか
激怒した父親が弟君を踏み付けようとした時に母が弟君に覆いかぶさり
「私のせいだから 私が悪いから」とどうして言ったのか
長い月日の間の腑に落ちなかった部分

46 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 15:39:03.19 ID:27FbfFul
私の前では常に常に明るくて
元気な姿でナナミちゃんがいるのは
亡くなった事をよろこんだ幼い日の私に
必要と思われたいナナミちゃんの魂が弟君に入ったのかもしれません
弟君に繰り返し、いなくなれと伝えた為に
私に必要とされる自分を探した結果
弟君の人格が壊れてしまったのではないか?
家族が互いに感心を持たなくなってしまった
全てきっかけが私にあったかもしれない事実を知って
私は泣き崩れてしまいました

47 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 15:39:40.05 ID:Lb2ZLm5x
うわあ

48 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 15:40:10.82 ID:27FbfFul
泣き声が聞こえたのか母が「どうしたの?大丈夫?」と声をかけてくれました
私は叔母様から話を聞いた事
位牌を見た事を伝え
全ての責任が私にある事を母に伝え
心から謝罪しましたが母は
「あなたのせいで弟君がこうなったわけじゃないから」と慰めてくれました

49 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 15:41:16.38 ID:27FbfFul
私は涙を流しながら2階に上がり
弟君の部屋を開けると
ベッドで本を読んでる
ヒロに「こんな事は言った事は無いけれどナナミちゃんと変わって!」と叫ぶと
弟君の眼球が痙攣し
今まで物を見るような目付きから
にんまりともニッコリとも受け取れる優しい目付きなり
「どうしたの?お姉ちゃん?どうして泣いてるの?」と
ナナミちゃんが駆け寄って優しくハグをしてくれました
私は今まで知らなかった事や
幼い日の私がしてしまった事
それは幼心から出た過ちであって
今はそんな事を毛頭思ってもいない事
過去の私と、家族関係から無関心になった私を許して欲しいと
ナナミちゃんに心から謝りましたが
途中でヒロへと変わってしまっていました。

50 :名も無き被検体774号+:2016/06/30(木) 15:44:49.86 ID:27FbfFul
スーパーめんどくさそうにヒロは教えてくれました
「ナナミは気にしていないよ」と
それでも、そういった事があった事
お前もいなくなれと言われた事を
弟君の記憶から遮断する為にナナミちゃんがいる事
記憶の共有化はしてあっても
ナナミちゃんや他の人格が伺い知れて
弟君には覗けない領域に
私が起こしてしまった悲劇は隔離されている事
病院でレンが大暴れしたのも
ナナミと弟君を統合すると
その記憶が弟君から見れてしまうから
レンが逃げ出し
このままで3人格では生きていけないであろうと思い、ナナミが自分を産んだ事などを伝えてくれました。
「だからナナミと弟君を一つには出来ない。」

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