霊宿す、霊欠ける
霊宿す、霊欠ける(タマヤドス.タマカケル)


物語


【第一章】

◆諾々と

季節・夏

1・建設事務所・昼・しめこ・治憲・木下・所員

所内はクーラーが効いている。しめこ、治憲木下の話を聞いている。依頼。測量を頼んだ測量会社の社員がいなくなっている。調査してくれ。所員らしき青年がコーヒーを運んでくる。しめこは苦手なコーヒーをすする。しめこ「警察の仕事では?」あまり警察には知られたくない話。土地の噂。脅迫の末取った土地らしい。木下下手に出て頼む。しめこ、不快感を覚えるが依頼を了承。今月の家計簿は真っ赤。しかし依頼料入ればなんとかどころか一回焼き肉に行ける。治憲は部外者だがしめこ一人じゃ危ないかもしれないからと同行を求める。木下了承。

2・帰途。道路・昼・しめこ・治憲

治憲「嫌な予感がする。やめたほうがいい」しめこは自分もそう思うと同意。しかし金のためと治憲の意見を破棄。二人仲良く行く道。

3・BARマスター・夜・しめこ・治憲・マスター

明日調査行くぜと段取りしてる二人。店には二人以外客がいない。毎日メニューが変わる店。今日は湯豆腐。持って行くものの相談。しめこ「何がいるかな?」治憲「とりあえず鈍器?」しめこ「用心するにこしたことはない」メモに鈍器と書く。そういえば、と治憲。「霊見えるとかある?」しめこ「うん」治憲「いたら言って。逃げる」しめこ「……」

4・山中・昼・しめこ・治憲

山の中は涼しい。夏なのにね。しめこと治憲慎重に進むが途中でしめこが気持ち悪いと言い出す。治憲「関係あるかも」震えてるしめこの手を取り、一番気持ち悪いとされる場所に。井戸がある。古びた井戸。何年も使われてないのか苔むしている。よくみると井戸を取り巻くように石が配置されている。井戸の傍にはなんか木屑。何やら文字が書いてあるが読めない。しめこ、治憲近づき中を見ていると、誰かに押されて井戸に落ちる。

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